ご主人の過去にまで焼もちを焼きますか

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

「男は女の過去に嫉妬し、女は男の未来に嫉妬する」という言葉をご存知でしょうか。
あなたの場合は　これに当らないかもしれませんが　要するに彼の過去も未来も独占したいのでしょう。

これは人を愛すると当然かもしれませんが、あまり過度な愛情は相手を窮屈にさせます。

私はご主人は過去この女性と付き合っていたと思います。
誰しも若いときは付き合いがダブっていたりします。
例えば　Ａ子さんと付き合って、キチッと別れてから「ハイ、次Ｂ子さん」というように
けじめをつけられればいいのですが　結構人の気持ちって白黒つけられない部分が多くあり
気が付いたらＢ子さんの方が好きになっていたから　「じゃＡ子さんとは別れるか」という風になります。
でも　その過去を聞かれたら決して褒められたことではない為　つい妻を安心させることを言ってしまうのです。

私はこう思うのです。
よく夫に「裏切られた、騙された」という妻がいますが　実はその夫に嘘を付かせているのは何を隠そう妻と自身じゃないかと思うことがあります。

妻がナイーブ過ぎたり　男女の交際に関してとても潔癖方だとすると　夫は妻に心配を掛けたくないとばかりに　妻の望む答えを言ってしまったりします。

そして時が経ち　事実と食い違っていたら　嘘をついた　裏切ったと妻は興奮するのですが
実は　夫も本当は心を割ってさっくりと話もしたいのに　妻の顔色を伺ってつい　無難な事を行ってしまうのです。
できればご主人だって　過去の話は　笑い話程度にしたいだろうけれど　傷付きやすい妻だとわかると
ご主人も伏せておこうという気持ちになりますよ。

　何も「嘘をついてやろう」とか「騙してやろう」というのばかりが嘘ではありません。「嘘も方便」というでしょう？

人を騙す事は決して褒められた事ではありませんが　唯一許される嘘は　相手を傷つけるのではないかと
いう時の嘘は許されるのではないでしょうか。

人が私に「ブス」だの「太っている」だの　正直に言われたら　この私だって凹みますよ。

重要なのは　ご主人が嘘をついているかもしれないという事よりも　本当の事を話せない
夫婦の関係性にあるのではないでしょうか。

まだ結婚して半年。本当の夫婦になれるにはもう少し時間が掛かります。
その間　一杯　お互いにボロが出ます。
そのたびに　離婚を考えていたら身体が幾つあっても足りません。

私は正直言って　ご主人はかなりもてるタイプだと思います。
過去二股をかけていた時期もあったでしょうけれど　結果的に貴女を選んで今　貴女を愛してくれている・・・

これで充分ではありませんか？
それとも　消せない過去にまで焼きもちを焼きますか？

私は時々　こうした悩みを聞く事がありますが　そういう人の場合　往々にして幸せなのです。
幸せすぎて　恐いのです。
夫を愛し愛され、申し分ないはずなのに　幸せすぎて　いつかこの幸せが崩壊するんじゃないかと不安なのです。
だから　わざわざ過去や色んな不安材料を見つけ出して不安になってみる・・・・・
これは「この幸せが本当だろうか」と　ホッペを自分でつねっているようなものです。　

私にすれば素直に幸せに浸っていればいいのに、と思います。

今　現実的に何か起きているならそれは問題ですが　過去の事を穿り出して不幸がっても仕方がありません。
人生は長い。　また人は裏切る事もありますので　この先何が起きるかわかりません。
だからこそ　今　幸せならば　充分幸せの栄養分を吸収し、は現実的な事件が起きたとき、その時考えればいいのです。
それとも　過去も清廉潔白であって欲しいとすれば　これからの人生、思いやられます。
そんなきれいごとを望むから　ご主人は　期待に添える嘘を就いたのかもしれません。

はっきり　自分のタイプを自覚しましょう。
自分が判れば　相手への接し方も判ってきます。

但し　～こうるべきだ、とか　～こうでないとおかしい、といった考え方が強い場合、それは相手をわかっているのではなく　自分の考えの押し付けです。

だから　自分の考え以外のイレギュラーな出来事がおきると　「こんなはずじゃなかった」と失望します。
でもそれは、そもそも　自分の考えの　キャパシティーが狭いことを自覚して下さい。

本当にご主人の事を愛しているなら　今の彼を信じてあげればいいのです。
愛する事は　信じること。

信じて裏切られるのも辛いですが　疑ってばかりでは、もっと不幸です。
同じ不幸なら　信じてあげた方がお互いずっと気持ちよく過ごせますよ。

ここで何度も書くのですが　私は長い人生　図太く生きる為に　いろんな事を忘れるという事を
お勧めしています。
なんでもかんでも　白黒はっきりつけられる物ではなく　人生は　グレーの部分が殆どです。
どうでもいい事は　早く忘れましょう。

最後に　この言葉を贈ります。

「終わった事は終わった事」
ね？少しは気楽になりましたか？

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回答日時：2009年8月28日(金) 08:25 JSTお礼のコメントを書く

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