不倫相手の配偶者(夫)には慰謝料請求権がありますが、権利の濫用は違法です。

松下 豊太郎

ご相談ありがとうございます。
ご相談文を法的視点で整理すると次のようになります。

(1)事実確認
ⅰ慰謝料請求権について
ご主人が、既婚者と不倫関係に陥り発覚した場合、相手の配偶者(夫)に、ご主人に対する慰謝料請求権が発生します。
同様に、相手女性に対して、相談者さんにも慰謝料請求権が発生することになります。
ⅱ相手女性について
いったん解消後に、女性側から執拗な行為は、警察に相談すれば、ストーカー規制法による警告の対象なったかもしれない状況と思われます。
ⅲ相手女性の夫から受ける｢慰謝料等請求行為｣について
ⅰに書いたようにその夫には｢慰謝料等請求権｣があります。しかし、当事者間で金額や支払方法合意ができて実際の金銭授受となります。当事者で合意できない場合は、調停や訴訟など裁判所手続が必要です。
　ご相談文面を見る限り、強迫・強要またストーカー行為的な要素もあります。民法上の請求権があるからといって、権利の濫用は不法行為となります。また、相談文記載の行為は刑法上の犯罪となる可能性も大きいです。

(2)ご相談事案の対応方針について
まず、電話の着信時間、回数などの記録、「通話内容」の記録等をもって警察に、相談し被害届けを出したいと申出ることです。民事不介入としてイヤがるケースですが、脅迫・強要・ストーカー行為だと、メモでもいいですから詳細な経緯を時系列、箇条書きにして相談しましょう。
次に、相手の夫に対しては「不倫の事実は認めるが、慰謝料の支払等については、裁判手続により請求してくれ」と当事者間の示談はしない旨を通告しましょう。
さらに、相手女性に対して相談者さんも慰謝料請求することも検討課題です。

(3)具体的対処について
ⅰ警察に、被害届の相談、ⅱ相手の夫への意思表示(内容証明郵便の活用)、ⅲ相手女性への慰謝料請求検討について、具体的に、男女トラブル慰謝料関係に詳しい行政書士等の専門家に有料相談、業務上の依頼をされ、適確な対処をされるようおすすめします。

安易に、金銭支払をすると、さらに要求がエスカレートする(金づるにされる)おそれもありますので、ご注意下さい。

相談文面の情報による回答ですから、不十分な点はご容赦下さい。相談者さんの現状がスムースに打開されるよう願っております。

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回答日時：2009年10月 9日(金) 12:41 JSTお礼のコメントを書く

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