心理トレーナーの川崎です。
感情というのは行動を支配し
時にさまざまなタイプに変化します。
例えば、喜びを感じたはずなのに
それが突然不安に変わったりします。
そしてその不安の感情があまりにも強いと
いったい元の感情はなんだったんだろうと??
だからこそ、感情の本質をきちんと見ないと
感情任せの態度で人に接し、
本当は求めていなかったトラブルに
巻き込まれることになることがあります。
例えば
①待ち合わせをして、30分以上連絡がないとき
「何で遅かったんよ!!!」と怒りを表していませんか??
②電車内で自分の子供が騒いでしまったとき
「いい加減にしなさい、あなたは!!」と
いっていませんか?
③職場で部下が失敗したとき、
「どうしてキミはいつもいつも!!」
といっていませんか??
相手に対して向けた伝え方は
実は感情が変化した姿なのです。
例えば、
遅れてきて苦情を言う場合、
最初に発生するのは、
<待たされて不安になった。>
<待たされてしんどくなった。>
もっと他にもあるのかもしれませんが、
こういう感情を材料にして、
その感情をすっきりさせるために、
一言連絡をして欲しい。など様々な願望が生まれています。
その願望が満たされないとき、さらに不安になり、
その不安から身を守ろうとして体の中に防御が起こり
怒りに変化するのかもしれません。
②番目も、
当然のように最初に発生している感情があります。
子供が騒ぐと、周りに迷惑になって
<私が叱られるかもしれない。>
<みんなの注目を受けて恥ずかしいかもしれない。>
などなど。。
他にも色々あると思いますが、
自分の中に発生した怖れる感情を守るために
怒りの感情へと変化することがあります。
結局、
相手に向ける怒りというのは、
自分を守るために槍で攻撃していることなのかもしれませんね。
しかも、その槍は案外先端が尖っていてダイレクトに突き刺さります。
遅れてきた人に、「遅い!!」って言うことは
あなたって亀?(You are a tortoise.)って
言っているようなものだと思うのです。
相手も最初は申し訳ないと思っていても
「あなた」が主語につくから、
当然攻撃されたと思ってしまい、
攻撃されたから本能的に反応し拒絶してしまうのです。
でも根っこにある本音は、誰も相手を怒らせたり
傷つけたりする気なんて全然なく、
自分の中に発生した不安だった気持ちや怖れなどを
相手に分かってもらいたかっただけなのかもしれません。
しかし当初の感情が変化して
最初に発生した感情がなんだったのか分からなくなって
本当に伝えたいことは違うのに
今発生している感情で伝えてしまうのです。
だから、よく耳にしませんか?
そんなつもりで言ったんじゃないのに!!
どうして分かってくれないのよ??という言葉を・・・
本来なら、ここで感情の攻撃を受けたほうが、
相手に起こっている本当の気持ちを察して、
「待っていて不安だったんだ。
連絡しなくてごめんね。」
な~んて言える人だといいのですが、
そういう人は、なかなかいません。
結局受けた感情でそのまま返してしまうことで
喧嘩へと発展してしまうのかもしれませんね。
では、どうしましょう???
私は最初に起こった感情を
素直に出すことが出来るようになることが
一番いいと思っています。 ←これ本当に大事。
①番目だと
<不安だった。心配だった。>
これが最初に発生した感情なら
そのまま相手に伝えられたらいいのです。
「私はあなたが来なくて心配だった。
一言電話があれば
こんなに心配した気持ちにならなくて済んだのに・・・。」
この気持ちが一番伝えたかった事だろうと思います。
少なくても、これを言われて喧嘩にはなりません。
②番目だと
「お母さんは、あなた達が騒ぐから周りに見られて
恥ずかしいし、
叱られるかもしれなくてドキドキしているの。
だから静かにしてもらえる?」
こんなことを言われて、もっと騒いでやろうなんて
思わないと思いませんか?
感情は、最初に発生した、アイ(私の気持ち)
英語の主語 I で伝えることが一番素直でいいのです。
アイメッセージは愛メッセージですからね。
最初から相手にわかってもらおうなんて
期待しても無理です。
まずは自分から伝える意識を持つことが大切かもしれませんよ。