Re婚塾 【許す必要はないのです。】
- 2010年6月 4日(金) 20:14 JST
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- 投稿者:
- 村越 真里子
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以前のコラムで 私は「夫婦は話し合ってはいけません」と説きました。
もちろんこれはどこの夫婦にも言えることではなく、やや極論的ではありますが、
ある段階を超えた夫婦に対してのアドバイスです。
それはどういう事かというと、パートナーの不貞がある場合です。
ここを話し合う際に、最悪のパターンを想定して、その準備も万全にした上での
話し合いなら、大いにすべきだと思うのです。
しかし、不貞の確証も掴まず、証拠も得ず、「不貞をしていると思う」という思いだけで話し合いに臨むと
あっさり否定された時はどうするのかが、心配なのです。
だから私は話合うなら、必ず証拠を得てからにして下さい、と申し上げています。
でもその証拠といえど、押える事は簡単ではありません。
確かにプロの手を借りた方がいい場合だってあります。
それには費用も必要ですので大変です。
どこの家庭も、探偵を雇えるというものでもありません。
ならば、どうするかと考えた時に「だから証拠も何もない中で、話し合いを」となると、
余り良い成果を得られないのです。
これこそが強行突破のようですが、実はパートナーに準備不足を見抜かれてしまうのです。
特に妻の立場にある人は、本当はご主人の事を信じていたいのです。
「信じられない・・・」と嘆きつつ、本当は信じていたいのです。
だから 確証を得ず、話をすると、「あなた浮気をしているのじゃない?」と聞きながら
心の中では 「どうか、謝って、これからもうしないと言って」と瞳の奥で懇願する事になります。
もっと言えば、否定すらして欲しいと言っているようなものです。
これは、ご主人にとっては、都合がいいのです。
この妻との話し合いさえ乗り越えれば、山は越せるのです。
ここで 夫が不貞をした事を、過去のものと出来るのです。
さらに考えると、ここは妻が望む答えを夫はキャッチして、妻が喜ぶように答えているに過ぎないのです。
そして相談者の中には、自分ひとりで苦しみ、何とか人の手を借りずに、解決をしたいものだから
ご主人に詰め寄り、ご主人に認めさせるという孤軍奮闘をするのです。
しかし、根の部分でご主人に謝って欲しいと願っているので謝られる事で、直ぐに許してしまうのです。
でも、ここで大事な事は 本当にご主人が謝っているかという事なのです。
人は謝っている人の頭を上から踏んづけることは出来ません。
まして、これから仲良くやって行きたいと願っている場合は、謝ってくれたことで、嬉しくさえあるのです。
だから多少の疑問点は残っても、「もうこれ以上問い詰めるのはよそう」と水に流したくなるのです。
誰しも争いごとは嫌です。
愛する夫をこれ以上、疑う自分も嫌いです。
もう、すべて水に流して一からやり直したい・・・・そう妻は思うのです。
そしてこのように 夫も思ってくれて反省している・・・そう思いたいはずです。
これをご主人が見抜いていたとしたら?
恐ろしい話ですね。
ご主人は、この妻の願いを知っているのです。
だから、許したい気持ちは解りますが、もう少し観察してから、
本当に疑いがなくなってからでも遅くはないです。
頑固な意味で言うのではありませんが、まだまだ油断をしてはいけません。
本当に許すのは、疑う余地がなくなってからにしましょう。