●私の人生の損得にまつわる話
- 2010年11月17日(水) 06:52 JST
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- 投稿者:
- 今瀬 ヤスオ
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●私の人生の損得にまつわる話
丁度30歳の時に
人生での損得に関わる
重大な決断を
求められる場面があった。
負債30億で倒産した父の会社の
再建社長に指名された。
大学を卒業後、入社して7~8年
社長の息子として、次期後継者として
頼りにされている様な雰囲気は
周りに欠片もなかった。
だからよもやと思った
再建社長指名だった。
負債30億なんて
見た事も聞いた事もない金額で
倒産した会社の
再建社長なんて「やりたくねぇ」
と言うのが間違いない本音だった。
社長指名を受けたのは
覚悟を決めたのでも何でもなく
逃げ切れないと思ったからだ。
指名を断れば
会社は直ちに清算になり
1%なのかか0,1%なのか
わからないが
僅かばかり残った再建のチャンスを
自ら放棄することになる。
そんな社員50名の運命を
自分一人で選択出来なかったというのが
本当のところだった。
だから刀折れ矢が尽きて
再建会社を清算するまでの長い間
これでよかったのか
これでよかったのか
と自分の心に問いかけていた。
◎お人好しの貧乏くじ人生
その後の人生も
華々しい事は何も無く
無欲な妻と一緒に
いつも列の最後尾にいる。
事業も自分のセンスの無さは
痛感しているから
儲かって
しょうがないなんて想いは
一度もした事がない。
しかし今振り返ってみると
そんな人生でも満更でもないと
思う事ができるようになった。
苦し紛れに選んだ結果だから
立派な人生の選択ではなかったけれど
安易に流れて
後悔の人生になるのは防御できた。
まるで無い無い尽くしのような
今の生活だが、結構幸福感はある
人生の岐路に立ったとき
どちらが正しいかをわかっていても
そう簡単に困難な道は選べないものだ。
しかし正しい道だけど
辛そうな道だからと
困難が待ち構えているのが見えるからと
選択しなければ
心の痛手となって残る場合もある。
だからあえて
苦労の道を選ぶ勇気を
自分の心の選択肢に
持っていなければいけないと思う。