【Re婚塾】「白状します、実は私・・・」
- 2011年2月26日(土) 03:19 JST
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- 投稿者:
- 村越 真里子
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震災も鑑みて・・・・・。 今更ですが、白状しちゃいます。
実は私、カウンセラーではありません。
こんな風に書いてしまうと、「え~っ!じゃ何?」って感じですが、
厳密に申しますと、「カウンセラー」と名乗るのを止めるべきかと思う事があったからなのです。と、言うのはご相談者にとって、カウンセリングという事が必ずしもプラスにならないと思ったからです。
これは私自身が自分に対して思ったことなのでこの悩み辞典でご活躍の他のカウンセラー様には一切の関係はない話だという事は言っておきます。
そういう事で、厳密に言うと私の行うカウンセリングに対してだけ、そのように言えるという事だと前置きしておきます。
さあでは、何故こんな風に思ったかを説明しますね。
実は 私のところに寄せられる相談の殆どは、パートナーの浮気問題です。
但し、この事が主題であるかどうかは、別として、実際の問題の根底にパートナーの不貞が含まれているケースが殆どなのです。
それに対して相談者の方々はパートナーの心が離れて言っている事を嘆き、この心を取り戻したいと願う為、相談者の希望はパートナーの心への働きかけです。
しかし、ここを私がいつも力説する部分なのですが、パートナーはその不貞相手に心を奪われています。
そこを心を取り戻すという事は、その浮気相手に勝負を挑む事になります。
そうなると、その浮気相手と同じ土俵に乗るしかなくなります。
でも、そこでは力の差というより、まったく種類の違う物同士の戦いになるので
力比べというより、異種格闘技のようになるのです。
そうなると、その相手に心を奪われているパートナーは異種の方を選択しているという現状を受け止める事からはじめないといけませんが、かなりかなり厳しい戦いになる事は事実です。
そこで、相談者はパートナーの心に取り戻すには、心へ訴えかけるという事を望んで、その方法をお聞きになりに来られるのです。
しかしこうして目の前が見えなくなっているパートナーには、心に訴えかけても、中々効果はありません。
そうなると、むしろ強行手段をとらないといけないのですが、相談者は「心への働きかけ」と、手段を決めてこられるのです。
その中で、パートナーの心を動かす言葉を教えて欲しい・・・
または その心に訴えるには、どのように接したら良いか・・・・
それを求めて来られる方は、必ずと言っていいほど、「メンタル的な指導」を求めてこられます。
しかし、こういう段階になっている場合は、「パートナーの心が得たい」という事に必死になり、「目には目を・・・」というように「心を得る為には真心を伝えたい」という気持ちになるようですが、実際に「心がけ」や「接する態度」なのでは解決しないという事が現実です。
もちろん、当方に寄せられる相談の中で、夫婦2人が、仲良くしたいと思いながら、どうしてもお互いの言葉がつい尖ってしまったり、心にないような間逆の言葉を発したりという夫婦は、何とか修復を望むのですが、こういう場合は2人がボタンの掛け違いを認識していて、そこを調節したいと、2人が望んでいます。
こういう夫婦には、お互いの言葉使いや、接する態度なども、一つ一つ改善策をアドバイスできるのですが、パートナーの浮気の場合は、浮気をしている方は、夫婦の修復を望んでいない場合が多いのです。
そういう場合はその夫婦の間にテコ入れをしないと、中々修復は不可能です。
しかしこの問題に直面する当事者は、解決を望んでいるとは言いつつ、本当は自分の気持ちを掬って欲しいと望んでいるため、どうしてもメンタル的にヘルプミーという風になります。
いえ、むしろ メンタル面での答えを下さいとばかりに、それ以外は必要がないとばかりに、解決の手法を決め付けてらっしゃいます。
そういう事で、この悩み辞典では私が皆さまの悩みに答える役割を担っているのですが
こうしたパートナーの浮気に悩む方は、とても心が弱っているように見えながら、実は頑固なくらい、解決手段が最初から決め付けて相談に来られるので、意外と解決策を具体的に行動に起しましょうという事は、受け入れたくないようです。
これは私流に考えますと、弱さの裏返しの頑固さだと思います。
実は相談をしながら、本当は1歩踏み出せないから、自分を慰めて欲しいという気持ちが働いています。
非常に受身です。
これが「カウンセリング」という受動的な響きに誤解をさせてしまい、問題も解決はしたいのだけれど、それより先に、パートナーと何とか元どうりにさせて欲しいという受け身な期待を抱かせてしまうのです。
パートナーの浮気に関しては、やはり少しパートナーが逆らっても何としても「別れさせてやる」というくらいの意地が必要なのです。
夫にも、妻にも、浮気相手にも・・・・・誰も嫌な思いをしないまま、やんわりと着地したい、その為に気持ちはどう持てばよいか?というメンタルな解決法はこの段階では通用しないという事が、今回の「カウンセリング」ではいけない、という理由です。
当然、鬱病や、パニック症候群などは、気持ちの持って行き様というメンタル的な事が大いに功を成すことはあります。
しかし、事、パートナーの浮気という事になると、こうしたメンタル面への働きかけは
効果があるはずがないと言うのが言えます。(段階にも寄りますが・・・)
話しは少し変りますが、ニュージーランドの地震は未だに多くの行方不明者が居て、毎日ニュースから目が離せません。
そんな中、被災した人が体育館のような所で、避難生活を送ってらっしゃいます。
その避難所には、やはり西洋の国、日本と違い、体育館には早くもカウンセラーが常駐し、被災した方の心のケアをされています。
さすが・・・と思います。
しかし、そのカウンセラーとのやり取りをニュースで見て、私が思ったのは、被災した人は、不安な心のケアも大切だけれど、本当に今、必要なのは心のケアだろうか?と思ったのです。
もちろん人によっては、カウンセラーと話しをする事で、ずいぶん安らぎを覚える事もあるでしょう。
また、未だ続く余震に不安からパニックを起す人も居るので カウンセラーの仕事が無用とは思いません。
しかしながら、被災した人たちの不安というのはむしろもう少し先の事で、現れるもので
今はまだ、具体的な不安に苦しめられているというより、今の不安は何だろうかと考えた時、それは友人知人の安否であり、離ればなれになった身内の行方や健康状態でしょう。
そこで今、被災地に入っているカウンセラーが無駄な事をしているとは思いませんが、
やはり一番被災した人が安心するのは、「今が不安なのではなく、これからどうなっていくのか?」という事が不安なのだろうと思うのです。
そうなると、今その人たちの気持ちのケアも大切だろうけれど、今一番必要な事は
一日も早く、被災した人たちの安否であり、元どうりの生活に戻る保障だと思うのです。
ですから、今一番急務な事は、復興の為のハードだと思うのです。
もちろん、不安を解消するソフト面でのサポートはカウンセラーがするのだと思います。
しかし、今現在、どれだけ考えても必要な事は現実的な、目の前に山積みされている瓦礫の山をショベルカーでどける事です。
現実問題として、瓦礫の山を取り除かないと、本当の復興はありません。
私への相談は、こうした事に良く似ていると感じるのです。
地震の被災者に例えるのはありませんが、重く圧し掛かる現実を払いのける事もせず、
心が落ち着くようにどうしたら良いか?と問われる事になぞらえて、どれだけ願っても、
崩れ落ちた瓦礫は、実際排除する事をしないといけません。
そこには、気持ちの持ちよう・・・なんて事を言っている場合じゃないのです。
心で願うだけでなく、実際に身体を使って、浮気の問題を払いのけてからでしか
本当の夫婦の修復に取り組めもしないという事が、今回の地震のニュースを見ていて感じました。
天変地異・・・・本当に災害には人間は無力です。
だからこそ、努力で解決できる事には、願うだけでなく、全身全霊で行動に起さないと
何も変わりません。
こんなことを、今回の地震にも感じた思いです。
本当にあの悲惨な地震は、もう二度と起きてほしくないです。
まだ、救出されていない方に関しては、奇跡を祈って、「○○さんが救出されました」という感動のニュースを心待ちしています。
そして犠牲になられた方には、心よりお悔やみを申し上げます。
気持ちの中で手を合わせるとはこういうことだと思います。
しかし、私のカウンセリングはこうして願うだけの事ではなく、むしろあの瓦礫の山を果敢に払いのけていく・・・
夫婦における不貞問題などは、相手を排除しなければ何も始まりません。
そうした現実の行動を伴う努力をする被災援護の救急隊が、私だというように、ダブらせて考えていくと、私の仕事はカウンセラーなんかではなく、やはり救急隊なのだと思います。
今、夫婦に起きている問題は、こういう緊急対策こそが役にたつと思います。
決して、照る照る坊主のように、願掛けをしているだけでは問題は解決しません。
今回の震災には1名でも多く、助けられますよう、心からお祈りしております。