ストレスから身を守れ!

  • 2011年5月16日(月) 10:48 JST
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21世紀は 「テクノストレス」 の時代です。
「ハイテク機器」 や 「便利商品」 に囲まれて生活が楽になったなどと思っていると足元をすくわれかねません。
ストレスとは、知らない間に溜まるもので遂に溢れる時は、 『病』 となって突然襲い掛かります。
「疲れた、休みたい。」 というのは、体が発する危険信号。これを無視してはいけません。放っておくと体調を崩すことになります。



<ストレスから身を守れ!>

 ストレスに強い身体を構築するには、
  1.基礎体力をつける。
  2.活動的休養をする。
  3.自己中思考からの脱却。
  4.エコー型コミュニケーションを図る。
 この4つを理解することが重要です。

1.基礎体力をつける。

体力的に最高のコンディションを誇るのは、新卒者がビジネス社会に入った直後です。そして25歳くらいから体力カーブが下降しはじめます。それに反して歳をとるにつれ責任ある指導力、判断力、遂行力と、さらに高度な資質を要求されるようになります。

私たちの体力は加齢とともに減少し大方の機能が老化の傾向を示すのに、そのような状況時の方が大変な仕事を背負うことになる訳で、たいがいの方がそれに耐えうる体力がない状況にあります。当然、病気にかかることになります。

女性であれば、 「出産」 「育児」 「教育」 など大きなストレスが待ち受けています。さらに高齢になれば、歩くことさえ疲れるようになります。こうなりますと 「生活」 自体が 「ストレス」 となってしまい、平均的な寿命をもって他界する結果となります。

この状況を打破するには、毎日の生活の中で基礎体力をつけなければなりません。昔と違って現代はすべてにおいて体力を使わない方向に流れています。生活の中で活動量が増える工夫をしてください。考えればいくらでもあるはずです。ゴミ箱は身近に置かない。遠くに置いて歩いて捨てにいきましょう。押入れのふすまの開け閉めも1度ですまさず2度にする。倍にしても3秒とかからないはずです。そのような工夫をしながら基礎体力向上を図った後、定期的な運動をするようにしましょう。

2.活動的休養をする。

自分で気づけるストレスを取り除くには、そのストレスの種類により、対極のものを見つけるのがコツです。

人間関係で疲れたら 「読書」 や 「映画・音楽鑑賞」 など一人で楽しめるものが1番効果がありますが、 『飲んでうさを晴らす』 というのは、相変わらず人間が介在していますのでストレス解消どころか逆になります。ただ本人がうさを晴らした気分に無理やりなっているだけで、実はさらにストレスが溜まっていきます。破滅型タイプの人が陥りやすい行動なので、注意が必要です。 『やけ喰い』 もそうです。ストレスから逃げるための逃避でしかなく、身体にさらなるストレスを与えます。

日本人の  「余暇活動のアンケート」 の第1位が 「テレビの前でのゴロ寝」 なのですが、大多数の方は 「疲れ」 ⇒ 「寝る」 ということを考えます。しかし、この 「寝る」 という行為は生きる上に基本ではあっても、休養する上からはあくまで脇役でしかありません。
例えば、強度疲労後の血中乳酸(疲れの元)除去の回復時間について、乳酸を除去するためにジョッキングなどの軽い運動をした場合に、半減するまで11分ですが、安静にした場合は25分かかります。このため寝た状態では完全に乳酸を除去するのに、3時間近くかかってしまうことになります。
このようなことから休養を取る行為を消極的休養(寝る)ではなく、自分流の活動的休養を構築することが大事です。

3.自己中思考からの脱却。

『自分中心思考』 とは、かなり厄介なしろもので自分がそう思い込んでいることなので 「当たり前」 になっているのです。極端な話し、 「この水道水がまずいのは、自分を暗殺するために毒が入っているのではないか。」 と考えるのは、本人がそう思う(自己中心的思考)なので本人にしてみれば真実にも思えるわけです。この域に達すると精神の病ですが、風邪や打撲であれば症状がハッキリしていてすぐに分かるのですが、心の問題は、よく分からないので厄介です。本人が 「精神」 の症状だと認識できない限り改善できません。そこまで行かずとも多かれ少なかれストレスを溜め込む人とは、そのような 「自己中思考」 の持ち主です。

電車の座席で隣の人がうたた寝をはじめ、頭をこちらにかしげて来る。そのたびに不快な思いをしている人を見受けますが、あれなど隣の人が悪い訳ではなく、そこに座っているあなたが自ら作りだしている環境だと気付けない。つまり、そもそも座らなければその状況に陥らないわけです。

冬寒くても温かいお茶を出さない飲食店(人的効率化をしている)に入り、 「お茶くれる。」 と言う人。
店員の 「少々お時間がかかりますが宜しいでしょうか。」 と言われ了承したものの、そもそもお店では用意がないものだから時間がかかる。それを 「忘れられた」 と思い込み、イライラしているなどよく見かける光景です。行動、思考そのものが自己中心的です。このような思考状態では、知らぬ内にストレスが溜め込まれます。

電車の座席で、うたた寝する人のことを考えてあげましたか? 昨日、家庭問題が起こり夜遅くまで寝ることができなかったのかも知れません。あなたにだって、そういうことは起こり得ます。
飲食店においてお茶がその時、そのタイミングで飲めないことがどれほどの問題なのでしょう。飲食店のサービスとはこうあるべきだ、なんて本でも出版されている人なのでしょうか。

自分中心思考から脱却するには、 「他人を思いやる気持ち」 を自分の中に育てるしかありません。多くの人が、この部分の欠落に気付かず生活をしています。自分は 「思いやりの心」 は持っていると勘違いしています。

連休帰りの高速道路で大渋滞に巻き込まれ、原因が追突事故の処理だと知り、疲れも相まって超イライラする。
そんな時、事故当事者がどういう状況なのかなど思いやったことがありますか? 足を挟まれ血を流しながらレスキューの救助を待っているのかも知れません。そんな悲惨な状況からすれば、たかだか渋滞待ちくらいなんでもないでしょう。しばらくすれば家のお風呂でリラックスできるのです。

もう一度、自分の思考状況を冷静に分析してみることが大切です。自分中心という生き方の垢が染み付いていて、なかなか落とせないのが現代社会のストレスを生む主原因なのです。
ストレスが溜まるというのは、相手や社会構造の原因より、自分の関わる事に対する 「ものの考え方」 の方が遥かに大きいのです。

4.エコー型コミュニケーションを図る。

私たち 「人間」 が他の動物と違うところは、火を使うこと、手を使うこと、言葉を話すことだと言われています。特にストレスは(言葉を話すこと。)が大きく関わってきます。
言葉によるコミュニケーションは、あり方によっては疲労を生み、遂には休養をせざるを得ない状況も生み出します。逆にコミュニケーションすること自体が休養になるほど上手下手で雲泥の差が現れてきます。
よく 「話上手は、聞き上手」 といわれますが、誠に当を得た言葉です。聞き上手になれば必ず対人関係が良くなり、人とのコミュニケーションが楽しくなります。
反対に聞くのがへただと、人と摩擦を起こすことが多くなります。なぜなら多くの方が 「自分勝手」 な話や相槌しかしないので相手から誤解を受けてしまうからです。
そのことに自分自身が気づかないので、コミュニケーション上でのストレスがいつの間にか溜まっていくことになります。

相手の人が
 『頭が痛い・・・。』
と言ったとします。そんな時、あなたはどう答えていますか?

 1.風邪でもひいたんだろう。
 2.きのう飲み過ぎたんじゃないか。
 3.頭が痛いなら休みなさい。
 4.たいしたことでもないのに、すぐ頭が痛い痛いと弱音を吐くんだから。
 5.薬を飲んだら。
 6.頭が痛いと思うから頭が痛いんだよ、気のせいだよ。
 7.「・・・・・・・・(無言)」

おそらく、どれかにあてはまると思われます。
この会話(返事)を今一度考えてみてください。どれも、自分の考えや感じたことを返したにすぎません。
実際に聞き上手な方はここで

 ・・・頭が痛いんだね。

と聞かれた言葉をそのまま返すのです。
あなたも、相手が 「頭が痛い」 と言うの事は理解してはいるのです。が、しかし、 「相手の状況を理解した」 ということが 「明確」 に相手に伝わらないのです。
家族、兄弟なら阿吽(あうん)の呼吸で伝わるのですが、他人の間柄ではここが重要になってきます。

相手の言葉を反復することは、 「始めに返す言葉」 の失敗がなくなります。

わかり易く例を挙げます。
悩み事がある方が、遂に娘のことで友人に相談しようと決心したとします。

 「娘がね、一回り年齢の違う男と付合いはじめたんだよ・・・・。」

 「いいじゃない一回り違くたって、うまくいってる人も居るから心配することないよ。」

これでは、相談した方が気の毒です。 「決心」 してようやく相談まで行き着いた心が、粉微塵になってしまいます。
先ほどの例題と同じで、自分の考えしか返していないことがわかるでしょう。
そこで、

 「娘がね、一回り年齢の違う男と付合いはじめたんだよ・・・・。」
 「そうか、一回り違う方と付合いはじめたんだ。」 と返してあげれば、
 「そうなんだよ、大人と子供みたいなもんだもの、どうなっちゃうかと思って、
 君だったらどうする?」

と、自分の悩みの核心部分を吐き出してきます。

そこで自分なりの考えを伝える。これが上手なエコー型コミュニケーションです。
「いいじゃない、一回り違くても~」 の答えでは、間違いなく相手は 「自分の気持ちを無視しされた。」 とがっかりしてしまいます。人によっては反感をむき出しにする人もでてきます。
恐いですね、コミュニケーションとはそういうストレスを内包した繊細なものなのです。
聞き上手な自分になって、お互いの会話が自然に溢れるだすストレスのない関係を構築できることを願います。

以上、4つの工夫で、ストレスに強い身体を構築してください。

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