・・・先日、妻が 「職場でサボっている社員を見ていると腹立たしくなる。」 と
ストレスを吐き散らしていたので、【ありんこの法則】 を話してあげました。
【ありんこの法則】
北海道大学農学研究科が日本動物行動学会で発表したものです。
蟻の巣の生態を調べた結果
【一生懸命働く蟻:20~30%】
【まあまあ働く蟻:40~60%】
【全然働かない蟻:20~30%】
の割合で共同社会を構成していることが確認されました。
そこで、その巣から (一生懸命働く蟻) と (まあまあ働く蟻) と (全然働かない蟻) を取り出して、それぞれ別々に巣作りをさせた結果、一定の法則があることを発見したのです。
一生懸命働く蟻
まあまあ働く蟻
全然働かない蟻
の3つの種類をグループごとに集め、一くくりにして別々に生活をさせる。
そうするとまずは巣作りをはじめますが、こうなると精鋭だけを集めた働き蟻さんチームはすごい勢いで巣を完成させ、全然働かない蟻さんチームは、ほとんど巣が完成しない状態になってしまうと予想できます。
ところがこれをやってみると、そうではないのです。
結論を言うと、どのチームも元のとおり、30%、40%、30%の割合で、働きの違う蟻の様相になるのです。
どう言う事かと言うと、全然働かない蟻さんチームから (一生懸命働く蟻) と (まあまあ働く蟻) が出てくるのです。
【働かない蟻の中にも “隠れ働きアリ” がいる。】 と言うことです。
実は、妻が腹を立てている職場の怠け者は、適材適所でなく埋もれているがために全然働かない蟻さんになっているのかも知れません。
逆に言えば、「自分は働き者と思っている妻」 が、その “働かない蟻” になってしまうことだってあり得るのです。
人間は生まれ育ちの時間経過や、今の環境により変化する生き物です。
「職場でサボっている社員を見ていると腹立たしくなる。」 人は、自分の経験や価値観で、今置かれているサボり社員の外観だけを見ているに過ぎません。職場全体で考える “目” を持ちましょう。
自分の周りがバリバリ社員ばかりだったらどうします?
息抜きもできないじゃないですか。
サボリ社員の陰口たたいてうさを晴らせる人もいるのです。
自分がサボリ社員の分まで仕事をしないと納期が間に合わないと言うなら、サボリ社員をターゲットにするのではなく、会社をターゲットにしましょう。
サボリ社員をやる気にさせないのは会社風土にも原因があるからです。
だからあなたは、
自分のペースで仕事をこなし、
間に合わなかったら御免なさいのつもりで臨むことです。
ほんとに間に合わなければ困る案件なんてそんなにないし、ほんとにそうだとしたら誰かが必ず助っ人に入りますから心配ご無用です。
サボリ社員だけを見て腹を立てるのはよしましょう!
と妻に言いましたが、まるで納得しませんでした。
まあ、それが人間という生き物でもあるのです。
そうそう、話し忘れたことがありました。
大阪府立大工学研究科では、その後の蟻の行動をコンピューターで再現したところ、優秀なアリはエサを効率よく集めることができるが、その効率に固執するあまり、新たなエサは発見しにくかったことを突き止めました。
そして、ぷらぷらしている蟻は、思わぬ餌場の発見をする確立が多いことも分かったそうです。