私のお伝えしたことを、かみくだいて「栄養」にしてくだされば嬉しいです。

公認心理士 / ｽｸｰﾙｶｳﾝｾﾗｰ / 研修講師 / ｺｰﾁ 増田 進明

ご相談ありがとうございます！
内容読ませていただきました。



そして私も１９歳くらいのころ、生きる意味や死についてとても考えて、悩んでいた時期があります。

そしてあのころがあったから、今の自分があると思えているのが正直なところで、
多くの人生の先輩方も、もちろん建設的な意味ですが、
「死について深く考えることをしないで、どうして今をより良く生きることができようか」というような言葉を残してくださっています。

そのくらい考える価値のあるテーマである、ということを言ってくれているんだと思います。


ご自身としては現在思い悩んでいることは単に苦痛でしか感じられないと思いますが、
今思い悩んでいることは、将来幸せや自己実現を得るための糧になることはまちがいない、という事実があるということは知っておいてください。


その上で、私からは２つお伝えしたいと思います。

ひとつめは、
①健康管理、（主に体調の管理）をこころがけてください、ということです。


そもそも「健康」という言葉は本来四字熟語で、
「健体康心」を略したものなんですが、
健（すこ）やかな体と、康（やす）らかな心がふたつそろってはじめて真の「健康」という意味なんだそうです。

この言葉からわかるように、体と心は切り離せない、相互に影響しあっているものであるわけなので、
一方の心が思い悩んで解決しないでいるときは、目先をすこし変えて、もう一方の体調管理をこころがけてほしいと思います。

うまく伝わるかわかりませんが、そうしないと本当の意味でご自身が納得のいく、有意義な結論が導き出せない感じになりがちです。
反対にまず体調には気をつけて、その上で悩んでいると、自分でもいいな、とこころから思えるアイデアが浮かんだりすることが多いです。


こころがけといっても、内容はそんなに複雑なことではありません。

早寝早起きなどの生活リズムを整えるとか、
天然の水を多く飲んだり、朝は新鮮なフルーツを食べたり、栄養価の高いものを摂取するなど、
そんなに深く勉強しなくてもわかるようなことでかまいません。


そういう意味では運動もとても良いと思います。
ストレッチなど、簡単に体を動かしたり、昼間は太陽の光を浴びたり、ぬるま湯に長く入浴したり、癒し系の音楽を聴くといったことも、
一般的に体調を整えるのに良いとされていますから、それをしてみてください。


先にあげたように、とても価値のあるテーマについて考えているわけなのに、それが体調管理の不備のせいで、
必要以上にネガティブな方向にいってしまったり、本来の自分らしい答えを導き出せなかったりすることも十分考えられます。


人間体調が悪いときに考えることはあまり健全なものにならない傾向にありますから、
こういう思い悩んでいるという大事なときだからこそ、体調管理をこころがけてみてほしいなと思います。
（これに関しては、親御さんにも協力を依頼できる部分も多いのではないでしょうか？）


ふたつめは、
②相談相手の見つけ方、についてです。

「ブレインストーミング」という言葉や、「三人寄れば文殊の知恵」ということわざにあるように、
ひとりで考えることも必要ですが、２人以上で考えることをときどき織り交ぜた方が、結果的により良いアイデアが得られます。


現在は「周囲に相談する人がいない」、「カウンセリングのお金がない」、「親には言えない」という状況ですから、
その上でどうやって話し相手、相談相手を見つけていくかについて、お話したいと思います。


ご依頼主様の親御さんがどのような方なのかがわかりませんので、一概に言えませんが、
私の経験上、親に相談することが仮にできたら、最初は動揺があったとしても、結果的には「言えてよかった」ということになることが非常に多いですし、
専門の方に相談するためには、その方が良いと思いますから、その方向で考えてみてください。


ただ、そうとわかっていても、なかなかできないのが現状だと思います。


そのお気持ちもふまえた上で考えますと、まず、本は一助になると思います。
私は浅見帆帆子さんの本が好きで、少年院の生徒にも好評だったのでよく読ませていたのですが、
たとえばその本に書かれているメッセージを受け取ってみるなど、ひとつの方法になると思います。


あとは、これは他のサイトですが、「生きテク」というサイトがあったりもします。
生きるテクニックの略で、とてもつらかった人たちがいかにして乗り越えたかについて、体験談を載せているサイトです。
自分と同じような悩みを抱えていた誰かが、なにかメッセージを残してくれているかもしれません。


あとは、この悩み辞典もそうですが、様々な専門家の方にアプローチしてみるのも良いと思います。
こういう匿名性のあるものの方が、正直ベースで話しやすいですし、あなたの文章から、
とてもマナーを弁えた誠実さを持っている方だと感じ取れますから、その接し方であれば、丁寧に応えてくれる方は多いと思います。


そうやってやりやすいところから相談することをしていくうちに、徐々に周囲の人にも話せるようになるかもしれませんし、
実は私が１９歳のころは周囲の人には絶対に話せないまま、結局心理学の本で救われた感じでしたので、
周囲の相談相手を見つけないとだめだ、という感じでもないのかもしれません。


長くなりましたが、最後に「生きる意味」について、私は１９歳のときはなんとなく、そして２５、６歳くらいにはだいぶ明確に見つけることができました。

そして、他の人が見つけた「生きる意味」は、自分のそれとは違う場合がほとんどです。

１９歳のときは「自分のような人間が幸せになれる世の中なのかどうか、とりあえず試してみよう」というのが自分のとりあえず生きる意味だったと思います。
今現在は、キレイに言えば、「教育者として一流になり、教育の底上げをする」ことが生きる意味ですが、本音の本音の部分は内緒です。
（公の場で言っているようなものは、どこか無意識に行儀良くなってしまって、本音がぼやけてしまっている感じがするので、あえて内緒にしています。）


人それぞれ、悩みながらも、自分らしく見つけていくものだと思うし、今は見つからなくても、
先に挙げた本を読んだり、人生の先輩で生きる意味を見つけている方にアプローチをしてみたりすることによって、
徐々におぼろげに見つかってきたりもします。


「将来のために今をがんばれません」というお考えですから、生きる意味を見出せていない現在はとてもつらいことと思いますし、
今生きる意味が見つかりさえすればいいのに、という心境だと思いますが、これは私を含めて多くの人が通る道でもあるのかもしれません。

あなたのように、自ら動いて実行しているうちは、全体としては間違いなく良い方向に行っています。


つい世間一般的な価値観を持ちこんでしまって、
「ひきこもりでただ生きているだけ」、「親に迷惑をかけている」といった考えに陥りがちかもしれませんが、私はそうは思いません。

「今を生きる」ことができる人間になるための準備期間だと思いますし、あなたからはそんな可能性、エネルギーを感じます。

ですから、そういった世間一般の考えがおありであれば、とりあえずそれは手放すようにして、私のお伝えしたことをかみくだいて栄養にしてくださればと思います。

このプロに有料相談

回答日時：2009年10月 5日(月) 02:14 JST

・お礼はご本人のみ投稿可能です。
・回答を読みましたらご投稿下さい。

公認心理士 / ｽｸｰﾙｶｳﾝｾﾗｰ / 研修講師 / ｺｰﾁ

増田 進明相談件数：119件

プロフィールこれまでの回答

このプロにすぐ相談 このプロに有料相談