相談&回答 |
約3分で読めます。
※相談&回答を読んだ時の目安時間 |
回答プロ: 松下 豊太郎
ご相談者:50代/男性
今年1月に死亡した一人暮らしだった隣県に住んでいた叔父の相続の件でご相談します。
法律上の相続人は故人の兄弟・甥・姪あわせ10人以上になります。
喪主は故人と同市内に住む代襲相続人(私の従弟)がつとめました。
11月7日、その喪主が遺産分割協議書(喪主が単独で相続)に皆の印鑑を貰いたいと集まったのですが、わたしは仕事の都合で次の日に会い話を聞きましたが相続放棄に反対なので印鑑は押しませんでした。
喪主は故人を病院につれて行くなど俺ひとりが面倒をみたのだから、財産は俺ひとりが相続するとの1
張りで寄与分を除いたほかは相続人に分配する気はありません。私がそのむね言うと書類をたたきつけ
半分脅迫で、「ふりだしにもどすのか」というしまつで、けんか寸前でした。
仕方無く、11/12に印鑑証明を持参すると約束はしましたが、迷っています。
11/7の集まりでも 介護した、喪主をしたことをたてに他の相続人に意見を言わさず押印させたような感じです。
遺産は貯金500万円、不動産1600~2000万円ほどの実勢価格のものです。
介護をしてもらった従弟に相続を全部させる気は他の相続人全員にも無いのですが、
むりやり印鑑をおしたようなのです。
このようなことが通るのでしょうか
50代/男性 | 日付:2009年11月11日(水) 07:15 JST | 閲覧件数: 7,682
ご相談ありがとうございます。
ご相談文を法的視点で整理すると次のようになります。
(1)事実確認
・本年1月叔父死亡、相続人は兄弟等10人以上。
・11月7日遺産分割協議は、相談者の従兄弟が全財産相続する内容の押し付けだった。
・他の相続人は、不承不承ながら了承したが、相談者さんは迷っている。
(2)現状分析
・民法上、遺言がなければ、相続財産は相続人全員の共有となります。
・次に、共有者である相続人全員の話合いで、誰が何を相続するかを決め、書面を作成し、実印を押印、印鑑証明書を添付する等して全員一致で決めた証拠とするのが一般的な実務です。
(3)法的解釈
・故人の介護、身の回りの世話をしたということで、大きな寄与分は認めないというのが判例等の流れです。
・いったん署名押印した書類の無効・取消しを裁判で争うのは、それが不法不当な強迫によるものだとの立証が難しいです。
・遺産分割協議で相続分をゼロとするのと、民法上の相続放棄(最初から相続人ではなかったとする家庭裁判所での手続)とは、性質が大きく違いますのでご注意下さい。
(4)対処法
・お約束の12日が迫ってますが、納得できないなら、署名押印しないことです。
・当事者間での話し合いはできない状況であれば、私のような専門家に法的な説明をしてもらう場を設けて再協議する選択肢、家庭裁判所に遺産分割の調停を申立てる選択肢などが考えられます。
・有料となっても行政書士等専門家に相談され、後悔しない対応を検討されるようおすすめします。
回答日時:2009年11月11日(水) 11:48 JST
・お礼はご本人のみ投稿可能です。
・回答を読みましたらご投稿下さい。
こちらのプロも相談受付中です。
悩み辞典は、安心して登録・相談できます。
※ 当サイトは、ご記入いただいた個人情報を、お問い合わせに対するご連絡以外の目的では使用いたしません。
※ ご記入いただいた個人情報は、当サイトで保有し、第三者に提供することはありません。
※ 当サイトの個人情報の取扱方針につきましては、プライバシーポリシーをご確認ください。
※ 財団法人日本情報処理開発協会(JIPDEC)より個人情報の適切な取扱いを実施している企業であることを 認定する「プライバシーマーク」(Pマーク)を取得しています。
※ ベリサイン社のデジタル認証IDと暗号化(128bit)によって保護され、安全にお申込み頂けます。
松下様
早速のご回答有難う御座います。
御礼のご連絡が遅くなりまして申し訳ございません。
相続放棄と遺産分割協議での取り分0と混同しておりました。
素人(私)の法律知識はあいまいなものと痛感いたしました。両者は
全く異なる概念なのですね。
ご指導にもありました様に 専門家の方が間に入るかたちで進めて行
こうかと思います。他の相続人にも連絡し対処してゆきます。
有難うございました。
| 50代/男性 | コメント投稿日:2009-11-12 |