体験談で恐縮ですが・・・

永井 隆一

はじめまして。永井でございます。
ご相談内容を拝読いたしました。
家族関係についてのお悩みですね。おそらく、カウンセラーなど専門家の方にご相談されれると、良いアドバイスが得られるかと存じます。
お近くですと、
「こころの健康センター」心の相談ダイヤル（076-237-2700）
平日9:00～16:00
という機関もございます。
ここでは、私の体験談をお話差し上げます。
もう２０年前のことですが、私が養護施設で実習していたときのことです。
その施設に入所している高校生の女の子の元に母親が面会に来たのですが、その子は何やらそっけない態度でした。母親はどうして良いのか分からず、おろおろとしていました。その場にいたベテランの女性職員が、「○○ちゃん。お母さんに対してその態度いけません」と、女の子を叱ったところ、その子は「お母さん、ごめんなさい」と素直にあやまりました。私は、その日の実習終了時間に、「何だか、母親と先生（女性職員）の立場が逆のようですね」と、感想を述べました。女の子を叱った職員は、「女性は、出産で母になります。でも、すぐに親にはなりません。子を育ててはじめて母に親としての自覚がめばえてくるものです。あのお母さんは、あの子が幼稚園の頃からこの施設に預けています。子との係わり合いが少ないので叱ることもできません。どうして叱ってよいかわからないのです。でも、こうやって面会に来ることも多くなって来たので、ようやく母親になっていくかもしれませんね。親は自分の鏡だといいますが、鏡に映っているのはやはり自分です。自分が変われば、鏡の中の母親も変わって映るはずですね。」と教えてくれました。
２０年という時間の空白を埋めるのはたいへんなことだと存じます。「今まで何もしてくれなかった」お母様の事情は存じませんが、貴女がお母様の病状を案じていることはわかりました。とても優しい心をもたれていらっしゃいますね。
「友達のような」や「私の娘やから」という言動には、まだお母様の態度がほぐれていないように伺えます。人とのコミュニケーションを図るときに大事なことは、安心感を与えることです。それには相手の訴えを聞くこと。うなずくだけではなく、相手の言葉を繰り返していうことです。相手はこれを聞いて、自分の話を聞いてくれる人だと感じるようです。
また、貴女がお母様にされたご相談ごと、お答えにくいことなのかもしれません。当該悩み辞典には優秀な相談員がおります。こちらで回答が可能であればどうかまたご相談ください。
ご不明なところがございましたら、ご連絡賜りますようお願い申し上げます。

回答日時：2009年11月17日(火) 09:49 JST

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