お金は働けば何とかなります。夫婦が崩壊したら元もこも無くなります。

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

世の中には　叱咤激励という言葉がありますが　ご主人の結婚してからと今までの出来事は　「叱咤」ばかりの人生だったのじゃないかな？と思います。

確かに　今のご主人はりりゆままさんにとれば　仕事も頑張って見つけようとしない　不精なご主人かもしれませんが
これまでは　りりゆままさんのお父さんにこき使われ（昔気質の男ってそんなものです、ご主人の事を丁稚奉公のように扱かったのじゃないかな？）、そこでは自己主張や反発心を押し殺して働いていて個性などは無縁だったはずです。

それは仕事というより　婿養子に来たような感覚で　りりゆままさんのお父さんに頭の上がらない状態でズート働いてきたとしたら、急にお父さんがいなくなった途端　自分流に合った仕事を探せといわれてもご主人は今の年になって　今更何をして良いか判らないのではありませんか？

まず本来のご主人のタイプという物を　見極める必要があると思います。

妻という立場は　夫には常に強く逞しい姿を求める物です。
夫もそれに答えようと　若干無理をするところもありますが　それ以上に　自分自身も強い男でありたいと思うはずです。

しかし長年　私はこのような相談業をしてきて判った事ですが　男性は女性が考えているほど強くありません。
全く話は違いますが　ある夫が妻の行動が不審だとご相談に来られました、私は浮気の可能性を感じ調査を勧めてみました。そして結果が「クロ」とでた途端、ソファーに気絶するように倒れ込んでしまった人がいました。

その反対に妻は夫の浮気を疑って、はやり当っていたとして、冷静さを欠いた人はいても倒れる人まではいません。
いざとなったら　男性の方がずっと弱いという事を　私は知っています。

しかし　やはり男たる物、強くあらねばというプライドだけはあるので　普段から　空威張りをしますし、自分の弱い所を指摘されると　逆ギレをします。

この逆ギレをした姿を見て　妻は　男性特有の恐さを感じて　何も言えなくなるのですが　この恐さとは本物ではありません。
弱い犬ほどよく吼える・・・・・・・・
ヤクザはチンピラほど　うなります。

犬は小型犬ほどキャンキャン騒ぐのは自分より大きい犬が恐いのです。

高い山ほど裾野は広い・・・・・・富士山は何と言っても日本一です。
（関係ないか・・・・）
でも　自分の立場を脅かす物がない者はどっしり構えています。

本当に強い男性は女、子供には優しいのです。
そして本物の優しさとは　強さの上にあるものです。
そして　その優しさは　ホストのように口先だけで、べたべたした事をいう男性のことではありません。
何も言わなくても　家庭や家族を守るが如く　もくもくと働く昔の頑固おやじのような物です。

りりゆままさん、妻という物は　長く夫と暮していても　意外と本当の夫のタイプを判っていません。

強さも優しさも両方望むことは　理想的ですが　自分の夫が本来どういう人であったかと　もう一度考えて欲しいのです。

ご主人は　恐らく優しい人なのでしょう、しかし強さの裏づけの優しさとはちょっと違います。ご主人の優しさは、ここで言う強さの基盤にある優しさとは種類は違うと思います。

もともとの性格はおとなしくて　人に逆らえない性格かもしれません。
だからこそ　長年、ウマが合わない義父の下で不満を持ちながらも仕事をしてこられたのでしょう。
本当に　自己主張される人なら　嫁の家業は養子縁組でもしない限り、仕事は手伝わないでしょう。
普通に考えて　ワンマンな義父に仕え、何となく妻にも頭が上がらないなんて　かなりおとなしい性格です。

そんな生活を長年してこれたのは「男っぽい強さ」とは違いますが　ある意味　「粘り強さ」ではあります。

人は直ぐには　色んな現実を受け止められません。
今まで　義父と衝突しながらも　耐えてきたご主人が　仕事も職場も同時に失った上で　それはやはりりりゆままさんのお父様ですから　ボロクソには言い難いでしょう。
一年経ったとは言え、まだ立ち直れないのです。

普通　家族の事を思えば　さっさと正社員の仕事を見つけて　働くべき・・・・・というりりゆままさんの考え方は判りますが、そんな　割り切った強さがないから　元々お父さんの新聞店を手伝う事が出来たのです。
ご主人は　何が何でも妻や子供を食べさせていくという　男っぽい強さはなりませんが　本来は辛抱強い人です。

家業を手伝い、それが無くなったら家庭を引っ張っていく強さが欲しい、といいたい事は判りますが、
元々　家業を手伝う性格と　家族に対して　リーダーシップを取るという性格は　相反する物です。

そんなに人間は　右向いて左向いてと言うように　変わり身は早くないのです。
むしろ　未だにご主人はショックで　裏切れた感が一杯なのでしょうけれど　これは所詮義父とは他人だからです。

でも　なんやかんや言ってもりりゆままさんには身内の失敗には　許すしかないでしょう。

ご主人は　今　お仕事がなくなってしまった事は　義父さんのせいだと心では恨んでいるはずです。
でも　りりゆままさんからは　「いつまでも、そんなことより　早く仕事を」と言われても　心が着いていかないのでしょう。
りりゆままさんは　ご主人に　優しさと強さを求めたい気持ちは判りますが　人間、そんな両方は持ち合わせていません。
人間は時には　場面場面で色々な人間になれたらいいのですが、中々自分のタイプというのは崩せません。

りりゆままさんは　自分はどんなタイプだと思いますか？おとなしいひとですか？ボーイッシュな人ですか？
　小さい頃から　おてんばと言われた女の子は性格もボーイッシュで大人になったからといっても急に色っぽくなれるものではなりません。変な例えですが色っぽい女の子は小さい時から、男の子には甘え上手であったり
泣き虫だったり・・・・・・
だから　おてんばな女の子に　「女っぽさ」を　求めても　土台無理という物です。

仕事をしない１年間は長いか短いか、生活費も底を付いたのは　とても苦しい事です。
ご主人も　このままで良いとなんて思っていないはずでしょうけれど　何とも心が傷付いている優しくて弱い男なのです。

正直言って　仕事がなければ　何でもいいから探して、家計を支える・・・・・・・
これはりりゆままさんが「こうあるべき」という「べき」で考えているだけで　ご主人の本当の性格とは少し遠い感じがします。

でも　だからといって　このままでは沈没してしまいますから　何か手立てを打たないとね。

先ず　私が思うに、やはり今のご時勢、共働きでないとやって行けませんが　ここまで家計が逼迫しても妻が仕事に出るのを反対するのは　これまでは義父にそうだったようにご主人はもうこれ以上　妻に頭の上がらない立場は嫌なのでしょう。

変なプライドだけはあるのですから　このプライドをおおいに利用しましょう。

文頭に　「叱咤激励」と書きましたが　ご主人には　今まで　「叱咤」だけの人生だったのかもしれません。
これから　ご主人に必要なのは　「激励」です。

ご主人の優しいところを褒め称え、これまで苦労をかけたことを　心から詫びて、謝ってあげて欲しいのです。
そして２人で　ようく話し合って欲しいのです。
「私も子供も　皆でお父さんを信じているし、頼りにしているよ。そしてお父さん一人に苦労させないよ、私も一緒にお父さんを支えるから」・・・・・・と。

少しクサイくらいのセリフでも　ご主人を励ましてあげて欲しいのです。
それは　「働かないと家計がやっていけないんだよ」という　説教がましい言い方より、ずっと効果的です。

本当に強いのは　女性です。でも影に回って男を支える事が本当の女の強さです。

頑張れ！

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回答日時：2009年11月28日(土) 09:47 JST

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