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障害者家族のいる結婚について悩んでいます

ご相談者:20代/女性

永井先生よろしくお願いいたします。

私には交際5年になる彼がいます。
彼はご両親と叔母の3人の家族と同居しています。

ご両親はふたりとも足に障害があります。
そして叔母も障害をかかえています。
彼の話によると知的?障害かもしれないということです。
最近障害者手帳をみつけたということでみてみたら障害者1級と記載があったそうです。
1級となると重度にあたいするのでしょうか?
彼の話によると叔母の障害がどういったものなのか知っている家族は彼の祖母だけで祖母は他界しており、彼の祖母がずっと面倒を見ていたため祖母がなくなった今、彼のご両親が世話をなさっているそうです。
彼が母親の兄弟などに尋ねて回りましたが、叔母は中学までは出ていますが病気がちで外に出ることがなくなりひきこもちがちになり外のことがあまりわからないということでした。そのような理由だけで1級という判定にはなるのでしょうか?

私の父はこのこと以外に叔母がもし知的障害であるならばその障害が
私の子供に遺伝するのでは?ということや三人の将来的な介護などの問題があることを悲観して
この結婚には反対しています。

私も無知な為ご相談させていただきました。
よろしくお願いいたします。

20代/女性 | 日付:2009年12月11日(金) 23:15 JST | 閲覧件数: 11,226

結婚から先の将来について、よく話し合ってください

永井 隆一

はじめまして、永井でございます。
ご相談内容を拝読いたしました。

結婚に際して、ご親族に障がいをお持ちの方がいることは、彼にとっては引け目に感じておられるかと存じます。貴女のご両親が貴女のことを案じて反対されている理由も理解できます。
ただ、貴女ご自身が彼との将来を現実的に把握されようとしている姿勢は、たいへん感服いたしました。何かお力添えになればと存じます。

まず、彼の叔母さまがお持ちの障害者手帳について簡単についてご紹介します。

障がい者の方に、役所から交付される手帳は、身体に障害を持つ方には「身体障害者手帳」、知的に障害を持つ方には「療育手帳」、精神に障害を持つ方には「精神障害者保健福祉手帳」という分類になります。手帳の表紙には、身体障害者の場合「身体障害者手帳」、知的障害者の場合「療育手帳」等表示されます。表紙を見れば障害の種類が分かりますが、精神障害者の場合、表紙に「障害者手帳」とだけ表示され、中を見なければ精神の障害であることが分かりません。
身体障がいの種類は、視覚障害、聴覚障害、音声・言語機能障害、そしゃく機能障害、肢体不自由、内部障害である心臓機能障害、 呼吸器機能障害、じん臓機能障害、ぼうこう又は直腸機能障害、小腸機能障害、免疫機能障害、計11種類ございます。つまり、外見から判断しにくい内部的な疾患もございます。最高度は1級。障がいを複数もつ場合は、各部位に対して個別に等級がつき、その合計で手帳等級が決定される。細かい解説は省きますが、一人の人間に複数の身体的障がいが混在する場合、合わせ技で等級が上がることもあるとお考えください。1,2級は、重度(特別障害者)、3級以下は、中度・軽度(一般障害者)に区別されます。
次に、知的障がいの場合には、「療育手帳」と表紙に記載してあるので、手帳についての説明は省きます。
精神障がいの場合も「障害者手帳」と記載されます。障がいの程度により、重い順に1級・2級・3級と決められています。手帳の表紙には「障害者手帳」とのみ表示され、表紙を見ただけでは精神障がいの手帳であることが分からないようになっています。これは被交付者のプライバシーに配慮したもので、他の障がいよりも深刻とされる偏見・価値観の相違による無理解がなお強く残存する社会情勢を鑑みたものです。
手帳の中に、障がいの種類が記載してあるので、プライバシーに配慮した上でご確認されてください。また、障がいの名称を見てもよく分からない場合には、市役所等の福祉課等にお問い合わせください。少なくとも叔母さまがどのような障がいを持っているか分かると思います。また、1級という判定であれば、等級に応じた障がいをお持ちだと推測されます。

もし、叔母さまに知的障がいがあるとした場合、遺伝的な物であるかどうかも定かではありません。一口に知的障害と言ってもその原因は様々です。
仮に遺伝による例としてX染色体の異常が知的障害に繋がる事があります。叔母さまの障がいが遺伝に起因するものかどうかをどうしてもはっきりさせたい場合には専門的な検査が必要です。大きな大学病院などには「遺伝外来」というのがありますから、相談してみてください。もちろんご本人の承諾は得た上でということになります。

貴女のお子様への遺伝についてですが、遺伝子学的にはっきりしているのは、「どんな夫婦でも、確率的には障がい児は生まれてしまう」ということです。DNAの組み合わせの問題なので、両親が悪い訳でも、何でもありません。また、男児に、障害児が割合として多いのは、遺伝子学的には、もともと、男とは女の染色体異常ということなのです。ちなみに男子の場合、障害児になる確率が上がります。

最後に介護についてですが、これは何とも申し上げまれません。ただ間違いなく貴女一人が背負い込むことではないと存じます。だれが最初に要介護状態になるかはわかりません。

最後に、貴女のご両親のご心配は、結婚するにしても諦めるにしても続くことと思います。貴女の彼氏についての情報は、ご相談内容からは読み取ることができないことが残念ですが、結婚から先の現実的な将来の展望などを、お二人で話し合われ、再度、お二人のお気持ちをお確かめください。

ご不明なところ、また、具体的な手続きのご要望がございましたら、小職までご連絡賜りますようお願い申し上げます。

回答日時:2009年12月13日(日) 15:15 JST

永井先生、ご返信いただきありがとうございました。
これまで叔母の障害について自分自身で調べた知識では乏しく不明な点も多々ありこういう場合どこに相談したらよいのかわかりませんでした。

永井先生のとても詳しくわかりやすい説明でこれからすべきことが少しみえてきたような気が致します。
私自信、まだまだ不安があり時間も必要かと思いますが前向きに頑張っていこうと思います。

ありがとうございました。

また先が決まり次第、ご相談させて頂けたら幸いです。

| 20代/女性 | コメント投稿日:2009-12-13 |

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