ママのおなかをえらんできたよ。

奥田 良子

ご相談ありがとうございました。カウンセラーの奥田良子です。頂いたメールを読み、あなたのことをずっと考えていました。お返事が遅くなってしまいました。申し訳ございませんでした。

状況が複雑なだけに、今の結論にたどり着くまでにいろいろお悩みになられたのでしょうね。出産費用を稼ぐために８０万円を稼ごうとされているとのこと、素晴らしいですね。

なるべく安く出産をしたいとのでどうしたら良いかとのご相談ですね。各地方自治体から支給される出産育児一時金の助成金（自治体により通常１０万～３０万）は育児をする人でないと貰えないということですが。もう一度窓口に行って（以前は育てないと言ったが）「自分が育てる」と言ってみてはいかがでしょうか？

http://allabout.co.jp/finance/gc/10857/

申し訳ありませんが、これ以外の情報は私もインターネット検索に頼らなければならない状況で、専門的にお答えできません。自宅出産も考えているとのことですが、私の経験から言うと、自宅で出産される場合、通常分娩なら良いのですが、何か異常があった場合は即、病院に行かなければ、母子共に危険な状況になる場合もありますので、心得ていてくださいね。

上記の質問とは別に、１つ押さえていただきたい点がございます。ご自身は、「無職で借金が３００万ほどあるので、子育てする余裕がない」とおっしゃっていますが、では、借金が無くて、仕事に就いていればあなたのお腹に宿っている子を育てるお気持ちがございますか？

どうして聞いたのかというと、出産費用を稼ぐために８０万円を目標に掲げているあなたにとって、３００万円の借金はすぐ返せる金額だと思うからです。また、「３００万円借金が出来たあなた」なのですから、同じ３００万円を返すことはできるはずです。また、詳しい状況が分からないのですが、仕事については、あなたの年齢で定職に就くのは全く不可能とは言えないと思うのです。

しかし、相手の男性が分からないという状況、また、まだ子供を産む心構えが出来ていない等々の理由で、ご自分が責任を持って育てる気が無いのなら、お金の問題ではないので、そこをきちんと整理されて考えられた方がよろしいかと思います。

ところで、産まれてくる赤ちゃんのことですが、話が本題から逸れてしまいますが、あなたに是非知って欲しいことがあり、この場を借りて書かせていただきます。もう少しご辛抱くださいね。

池川明先生という産婦人科クリニックの院長が書かれた本、「ママのおなかをえらんできたよ」という本をご存じですか？この本には、赤ちゃんの「体内記憶」のことや「おなかに入る前の記憶」のことが書かれています。この本は、この院長が子供を診断する時に子供たちからいろいろ聞きだしたことをまとめた本なのです。子供がお母さんのお腹の中に宿る前にどんなところにいたかについて、驚いたことに多くの子供たちは以下のことを言っているそうです。

そこは、あたたかくてほんのり明るくて、

居心地のいい空間。

自分と同じような子供たちが何人かいて、

大人も少し（またはひとり）いる。

そして、その時がくると、

自分の意思で、またある理由をもって

お母さん、お父さんを選んで生まれてくるのだ、と。

私ごとになりますが、この本を読んでから私の息子（当時４歳）に聞いてみました。すると、「ままのお腹の中に入る前は車の形をしたぶうぶに乗って空を飛んでいたの。東京の空からままが何か書き物をしているのが見えたの。やさしそうなお母さんだったからぴょーんと飛んでぴょこんとままのお腹の中に入ったの」と言っていました。

そして、この本を書いた筆者はこう続けています。

（前略）ここから何が読み取れるのだろう、そして、産科医として何ができるのだろう、ということを考えています。（中略）

１） こどもの選択で親は選ばれる
２） 子どもは両親（特に母親）を助けるために生まれてくる
３） 子どもは自分の人生の目的を達成するために生まれてくる

２）については、こう言っている子もいます。「おなかにおるときにな、お母さん、せきばっかりしとって、やばいなと思った。だから、おなかの中でいっしょうけんめいそうじしとったん」。「そうじ」というのは、お母さんの暗い気持ちや疲れ、悪い食べ物をお母さんの体から取り除いてきれいにすること、だとか。

また、はっきり「お母さんに笑ってほしくて生まれてきた」とか、「お母さんを助けにきた」などと話す子どもたちもいます。

中絶されていても当たり前の状況の中、いろいろな障害を乗り越えて、今あなたのお腹に宿っているその子は、状況はどうであり、強靭な生命力と運を持った子だと思うのです。産まれて来る運命にありまた、自分の人生の目的を達成するために生まれてくる赤ちゃんです。あなたはその子を世に送り出す大切な役割を行う人です。

最後に一つ。出産後、あなたと赤ちゃんの関わりがどうであっても、その赤ちゃんの命を尊重してあげてください。

私からの回答は以上です。あなたには、無事に赤ちゃんを世に送り出す大仕事が待っています。どうかがんばってくださいね。

奥田良子

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回答日時：2010年3月 2日(火) 12:14 JSTお礼のコメントを書く

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