相談&回答 |
約3分で読めます。
※相談&回答を読んだ時の目安時間 |
回答プロ: 松下 豊太郎
ご相談者:50代/女性
はじめまして。よろしくお願いします。どこに相談していいのかわからず、ここにきました。
私は2年近く前、離婚し、その時から息子は(離婚時、すでに20歳)夫のところで暮らしております。成人していたので、親権とかそういうことは、なく、息子の意思でそういたしました。元夫というのは、転職を繰り返し、生活の安定とまた、うつ病などもあり、性格の不一致などで離婚となりました。今回、また元夫は職をなくした模様で、またうつ病の再発も疑われています。このままでは、マンションのローンもきっと払えなくなるでしょうし、任意売却しても多額の借金が残ると思われます。(1年前も解雇されており、車の自損事故をおこしたとの事でした。つい半年前に仕事が決まり、働いていたようですが、その時もマンションのローンが払えなくなる始末。)そうなれば、ホームレスの可能性もあると思います。私は、離婚しておりますので、正直関係ありません。もし、このまま、元夫が、なにか自暴自棄になり、犯罪やまたは、まんがいちにでも、電車に飛び込むなどのことをして、多額の賠償金でも覆った場合、すべて、息子が尻拭いをしなくては、ならなくなるのではと、不安でなりません。そうなれば、息子の人生はめちゃくちゃになってしまいます。
息子は元夫の戸籍の入っています。分籍させ、独立した戸籍をつくらせるか、私の戸籍に入籍させるか考えているのですが、それで、父親の尻拭いをさせなくてすむとかは法律上、可能なのでしょうか?
息子と元夫は一緒にくらしていても、ほとんど会話もありません。
50代/女性 | 日付:2010年3月 5日(金) 01:19 JST | 閲覧件数: 5,131
ご相談文を法的視点で整理分析すると次のようになります。
○事実確認
(1)親子(父子関係)と戸籍
①相談者さんは、離婚により法的に元夫とは他人です。しかし、母子・父子の親子関係は続きます。
②親子関係と戸籍について、「父と同一戸籍」、「母と同一戸籍」、分籍して「子の単独戸籍」、どの状態であっても、ご相談の法的な父子関係は同じです。
(2)実父の借金等債務について
①実父が存命中(生きている間)は、「子」は保証人にならない限り法的な支払義務は生じません。
②実父が死亡時には、「子」は法定相続人として、父の借金等マイナス財産も相続します。
(3)相続放棄の手続き
①父の死亡を知った時から、3ヶ月以内に家庭裁判所で「相続放棄」手続きをすると、法的に相続人でなかった扱いとできます。したがって、父の借金を引き継ぐことはありません。
②この手続きについては、次の点に注意が必要です。
ⅰ3ヶ月以内の期限内に手続きをすること
ⅱ父の財産(預貯金等)の受取、負債(借金)の支払をすると、相続したとみなされ、相続放棄ができなくなります。たとえば、死亡後の父名義の家賃や電気代、ガス代の支払など「善意で、軽い気持ちで」しないようにすることです。
→相続放棄の手続きをするので「支払えない」と断る勇気が必要です
○ここからは、法的視点ではなく子を持つ親の視点です。
(1)今後の息子さんと父親との関係は、「こんな父だから、見捨てられない」という情の部分を大切にする優しさ、父親に対する情にひきづられて共倒れになる可能性、このあたりをどう判断するかという「自律したオトナ」の試練の場かもしれません。
(2)この回答を息子さんに見せ、自分で判断させることで、「自律したオトナ」に成長する姿が期待できるように思います。
いずれにせよ、現状がスムースに打開できますよう願っております。
回答日時:2010年3月 5日(金) 18:14 JST
・お礼はご本人のみ投稿可能です。
・回答を読みましたらご投稿下さい。
こちらのプロも相談受付中です。
悩み辞典は、安心して登録・相談できます。
※ 当サイトは、ご記入いただいた個人情報を、お問い合わせに対するご連絡以外の目的では使用いたしません。
※ ご記入いただいた個人情報は、当サイトで保有し、第三者に提供することはありません。
※ 当サイトの個人情報の取扱方針につきましては、プライバシーポリシーをご確認ください。
※ 財団法人日本情報処理開発協会(JIPDEC)より個人情報の適切な取扱いを実施している企業であることを 認定する「プライバシーマーク」(Pマーク)を取得しています。
※ ベリサイン社のデジタル認証IDと暗号化(128bit)によって保護され、安全にお申込み頂けます。
丁寧なご回答ありがとうございました。実は息子より、元夫の様子が変だから、これから先のことを相談したいとメールがあり、先生にご相談した次第です。明日、息子と会います。このご回答をみせ、本人にもよく考え、判断させ、母として相談にのるつもりです。今回は真にありがとうございました。
| 50代/女性 | コメント投稿日:2010-03-05 |