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母の自殺

ご相談者:30代/女性

先日母が突然自殺しました。その3日前にも会い、ふつうに食事をし、話もしていました。直接の原因は借金ですが、母が贅沢をするためではなく、わたしたち家族のためのものでした。父もわたしたち兄妹も知らなかったので驚きましたが、お金のために命を自らたったことが悲しくて仕方ありません。遺書には「父とちゃんと向き合わないできたからこうなった」と書いてありました。母は立派すぎる夫を持ち、必死でいい妻、いい母になろうと思う毎日だったみたいです。ところがたぶんですが、何かで必要な時に銀行でお金を借り、父が退職し、年金生活になった時に返済できずに、カードローンを始めてしまい、借金が膨らんだみたいです。一年くらい前から死を考え、孫の成長やらを見たいので伸ばし伸ばししていたみたいです。そんなことも知らずにわたしたちはのほほんと母に甘え、愚痴り、母の手料理を食べていました。父の落ち込みはひどく、そんなに怖がられていたのかと自分を責める毎日です。母がいない今、わたしたちは前向きになろうともがいていますが、なかなか立ち直れず、わたしは幼稚園の息子がいますが、外にも出れない状態です。借金なんて言ってくれたらどうにかしたのに。母はもし父に話して許されてもこれから年老いて迷惑をかけるくらいなら今迷惑をかけた方がいいと弱虫の理屈で逃げる道を選んだと書いています。そんなことより生きていてほしかった、息子のそばでやさしく微笑んでくれるだけでよかった。お金なんてなんとかした。毎日電話していたのにまったく気付かなかったわたしがいやでたまりません。母は素敵な女性で、本当にやさしい人でした。みんな甘えていたのです。母に限ってこんなことはないと勝手に思い込んでいたのです。本当に誰も気づかないように数年悩んでいたのです。今になっておかしなことはいくつかあるんですが。4月の母の誕生日に母が行きたがっていた居酒屋にいった時、いつも静かな母がはしゃいでいました。わたしは体調が悪く、実家に泊まらず帰ることにしたのですが、その時のさびしそうな顔が忘れられません。最後に泊まった時にはわたしが見逃した番組を一緒に見ようとビデオを用意してくれて、お茶を入れてくれて、お菓子の取り合いをするわたしと父を見て笑っていました。その時も死を考えていたのです。その日から4日後の早朝に50メートルの橋から飛びおりました。前日は妹の子供たちに勉強を教え、食事をし、お風呂に入っていたのです。なんで母は何も言ってくれなかったのか、悔しくてたまらなく、家族みんな前に進めないんです。わたしたちって母にとって何だったんだろう。わたしは家族が大好きです。自分たちは幸せだと思っていました。そんな高いところから飛び降りて、痛々しい姿になって戻ってくるならどうして生きて正直に話してつらいだろうけど一緒に頑張ってくれなかったんだろう?わたしは母の死をどう理解すればいいのだろう?もうつらくてつらくてどうしていいかわかりません。母に生きていてほしかった。

30代/女性 | 日付:2010年5月18日(火) 22:43 JST | 閲覧件数: 9,808

自殺した方への思いを語り合ってください

心理カウンセラー・心理支援士 平間 正子

ご相談ありがとうございます。
つらい体験をなさったのですね。
毎日90人もの人が日本のどこかで自ら命を絶っています。
そしてその残された家族のほとんどが「もっと何かできたのではないか」「もし、あの時…」と自分を責めています。
でもね、それは「あと」だから思い当たる事なんです。あくまでも「今思えば…」なんです。
Rさんのお母さんがそうであったように、決意を悟られまいとして、平静に、また楽しそうに振舞うケースが多いのではないでしょうか。

今のRさんの状態はどこから来ているのか、一度自分の気持ちを見つめてみてください。お母さんを失った悲しみ…でもそれ以上に自分を責める気持ちから発しているのではないでしょうか?「過去と他人は変えられない」のが、悲しいですが現実なんです。悩んでも自分を責めても、お母さんの生きていた時に戻ることは残念ながら出来ません。きっと、いくら考えてもお母さんの思いを100%理解する事はできないでしょう。起きてしまった事を認めて、自分の気持ちを整理するのが解決への道だと思います。
反対に、自分を責める事で何が変わるのかを冷静に考えてみてください。
こんな事を言うと、「何も分からない部外者が何を言うんだ!」「人の気も知らないで冷たい!」と叱られそうですね。でも、一緒になって沈痛な思いに支配されるのではなく、「苦しんでいる人が気づきを得る」お手伝いをするのがカウンセラーですので、ご容赦ください。

家族中が落ち込み、それぞれ自分を責めるという重苦しい空気が溜ったままだと、その雰囲気に押しつぶされて、ますます沈んでいってしまいそうです。
でも、逆に同じ思いの家族だからこそ出来ることがあります。
それは、お母さんへの思いを話し合うのです。
「何でこんな事になっちゃったんだ…」という話ではなく、「あの時こんな事したよね」という普通の思い出話でいいんです。
日本では、お通夜、告別式、初七日、四十九日…と段階を踏んで故人にお別れをしますよね。それは、ゆかりの人たちが集まり思い出話をする事で故人を見送るのと同時に、遺された人が自分の思いを整理して、別れをスムーズに迎える為の儀式でもあると思うのです。
悲しみや後悔、もしかしたら亡くなった人への怒りもあるかもしれません。
自分の中にある感情を見つめて言葉にしてみてください。
お父さんにも、男だから、とか、父親だから、とブレーキをかける事なく、洗いざらい吐き出してもらってください。
「生きていて欲しかったのに、何で?!」という思いがあれば、クッションを投げるとかも良いと思います。
(念のため記しますが、これはお母さんに対する攻撃とかやっつけるという行為ではありません。体で表現する、体を使うことで怒りをすっきり出し切る為のものと思ってください。)
この様に、家族で思いを共有する事で、癒し癒されるという効果もあると思います。

私達のカウンセリングルームにも、愛する対象を失ったクライアントさんがカウンセリングを受けにいらっしゃいます。
通常、2、3ヶ月の間はカウンセリングを行いません。
悲しみを受け入れる為にある程度の時間が必要だと考えるからです。
いつまでたっても悲しみから立ち直れないで、身体的な症状が出たり、日常生活に支障がある場合などにカウンセリングを行います。
これは「亡くなった方を忘れてしまいなさい」というのではなく、良い思い出として胸の中にしまう為のカウンセリングです。
どうか覚えておいてください。

私も昨年祖母を亡くしました。1年たった今も「あ、そうか。もう居ないんだ…」と思い出す事があります。そんな時は思い切り泣くことにしています。Rさんもご自分の感情を見つめてみてください。

回答日時:2010年5月20日(木) 21:12 JST

ありがとうございました。
あたたかい言葉に涙が止まりません。今日も妹と「前を向いていこう」と話をしました。泣いて落ち込んだら母が帰ってくるのならいつまでも泣きますが、母はもう戻らない。アルバムを見ながらこんなにきれいでやさしい母がどうしてこんなことになったんだろうかと泣けてきますが、きっと母もわたしたちに心配かけまいと一人で抱え込んで逝ってしまったんだから、今度は母の最大のわがままにこたえてあげないといけないと思い、母の分も頑張ります。遺書には「ありのままの自分でいなさい」と書いてありました。また気持ちが落ち込んだら相談させてください。

| 30代/女性 | コメント投稿日:2010-05-20 |

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心理カウンセラー・心理支援士
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