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回答プロ: 森田 えつこ
ご相談者:50代/女性
初めまして、よろしくお願い致します。今とても苦しい状態です。
30代でうつ病となり、心療内科に通っていましたが、3年前、主治医に精神科医を紹介され、そのドクターのクリニックに転院しました。そこでは診察と共にデイケアの利用を勧められました。ドクターと1対1だけでなく、仲間との関わりの中から自己を見出す学びが必要であるという考え方なのです。私は夫と老いた義父母から遠く離れたその場所で約8ヶ月間、「自分の人生を生きる」ことを学びました。回復し自分で自分のことをケアできる力を得て戻ってきたと思ったのですが、自宅に帰ってからもたびたびうつ状態になり、そのたびにドクターに連絡して助けを求めてきました。ドクターはご自分のメールアドレスを、希望するクライエントには知らせていたからです。
ドクターは男性で私より10歳くらい年上です。哲学・宗教・文学について造詣が深く、言葉には独特のパワーがある。もともとそうした世界が好きで本もよく読んでいた私は、いつしかドクターの語る言葉に深く傾倒し、ドクターの紹介した本を買い揃え、ドクターの世界に近づけるよう一生懸命勉強するようになりました。そして気づきや質問をメールすると、大変忙しいにもかかわらず必ず返信が届く。「あなたは大切な弟子」「とても大事に可愛く思っている」等々の言葉にうっとりし、ドクターに心を奪われてしまったのです。ドクターは自分の妻からは得られないことを私に求めているんだ、とまで思い込むようになりました。
離れてからもドクターに会いたい一心で診察予約を入れ、ドクターも私に会えて嬉しいんだなと感じるような言動もあったのですが、最近になって急に冷たくなったように感じるのです。「自分でやればいいことを私に預けて」などと素っ気無く言われるとショックでみぞおちの辺りがひんやりと冷たく重くなり、帰り道で動けなくなったこともあります。最近はドクターに会うと必ず嫌な気持ちになり、ひどく落ち込み、せっかく飲まなくなっていた薬も手放せなくなりました。最近は何度メールしても返信はきません。ドクターは私の自立を促すために返信をやめたのだ、と思う一方で、もう私のことなんて嫌いになったに違いない、という悲しみ。そして、あんなに優しく私の心を惹きつけておいて、ドクターにも責任がある、と怒りが湧いてくるのです。そんな自分がとても嫌だし、なんとか楽になりたいのに考えずにはいられません。
「ドクターを愛している、離れたいのに離れられない」とやはりドクターに診てもらっていた友人に打ち明けると、ドクターから同じ言葉をかけられても私のようには受け取らないことがわかり、私の思いは一方的なものだったのだと今はしっかり自覚しています。それでも心は迷子になったようにドクターのもとへと行っていて、「今ここ」を感じながら目の前の生活をしていくことが大変困難です。
私が願っているのは、ドクターから自由になりたい。ただその一心です。何かあるとまたメールしたくなり、どうしても我慢できずに打って、なんとか踏みとどまって送らずに保存する。それが精一杯の忍耐です。
また、夫ともっと共通のことに取り組むことが必要なのかな、とも考えています。私には子どもが出来ませんでしたが、子ども好きの夫はそれも責めずに優しく接してくれました。今も介護のため仕事をやめた私を、夫は何かといたわってくれます。何より、私がうつ病でどうにもならなくなり、そのクリニックに通うため家を離れることを許し支え続けてくれた夫に対して、私はいったい何をやっているんだろう、申し訳ない、と思います。夫には、ドクターから得たようなものはありません。私の求める会話は夫とは出来ない。でも、私は夫ともっと親しく本当の愛情を育んでいきたいと今は願っています。
10代の頃から不安定で、自信がなく、常に誰かとつきあっていなければ自分の価値を感じられませんでした。そのくせ他人が怖くてたまらず、本心はなかなか明かさない。厳しい母と家を顧みない父に反発しながら、表面ではいい子を演じ、演じていることにも気づかないまま大人になってしまった。心は寂しくいまだに幼く未熟なまま。私はもっと成熟し強くなりたいのです。
ドクターは、自分を大事にしよう、自分を好きになって自分を生きよう、と励まし力を与えてくれました。しかしこのままでは私は自分を生きることが出来ません。いったんは好きになった自分をまた苛めたい衝動に駆られることもあります。ドクターは「弱さに徹しなさい」と言いました。弱い自分を認め、受け容れていくこと。何か大きなものに繋がっている感覚をもつこと。大事なことをたくさん教えていただきました。それらは生きてゆく上で実践できなければ意味がありません。私はせっかく学んだのに身につける力のない人間だったのか、もう見捨てられても仕方ないと思うこともあります。見捨てられることへの大きな不安は持病のようにつきまとっていて、いい歳にまでなってもまだ私を苦しめます。
どうしたらドクターから自由になれるのでしょう。もう会わないほうがよいのでしょうか。きっぱりと潔く離れられない自分がみじめで情けなく、やっぱり愛していることを認めるしかなく、苦しいです。もう51歳にもなって、自分のことが自分で考えられない、そのこと自体恥ずかしく感じます。けれど自分ではもうどうすることもできなくなりました。アドバイスをいただけたら有り難く存じます。
50代/女性 | 日付:2010年6月17日(木) 14:21 JST | 閲覧件数: 3,005
こんにちは。
ドクターのことを好きになってしまって、苦しいのですね。
その思いを認めてしまったら、あなたはどうなりますか?
だんな様に申し訳ない、と言う思いをちょっと脇に置いておいて
正直になってみてください。
そしてその思いを体でどんな風に感じているでしょうか?
なぜ、最近ドクターが冷たくなった、と思うのでしょうか?
冷たくされると、あなたはどうまずくなりますか?
ドクターに対する怒りがあるのでしたら、
それをしっかりと感じて見ましょう。
体のどの辺りで感じ、どんな感覚がありますか?
じっと、この感覚に寄り添ってみましょう。
見捨てられ不安があることをご自分で分かっているのですね。
ということで、今回のドクターへの怒りの出所もお分かりですね?
この部分を癒すにはやはりカウンセリングが必要になってくるでしょう。
どうぞ、ご自分を責めることに時間を割くのではなく、
ありのままの自分をやさしく受け入れてあげてくださいね。
根強い不安があると、どうしても思考が
悪い方、悪い方に陥りがちです。
なので、楽になるにはこの不安を癒すことが大切だと思います。
生まれ付いての強い不安も
カウンセリングで必ず改善します。
不安がゼロになることはありませんが、
多少の不安を感じても、大丈夫と思えるように必ずなります。
ゆっくり取り組んでいきましょうね。
私はスカイプ(電話)でのセッションを受け付けています。
対面だと話しにくい、という方に好評です。
よろしくご検討くださいませ。
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森田 えつこ
http://openingheart.net/
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お問い合わせお待ちしております。
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回答日時:2010年6月26日(土) 07:23 JST
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丁寧なお返事をいただき、ありがとうございました。
まず、私の訴えをそのまま丸ごと受け止めてくださったことに感謝申し上げます。
相談してしまってから、「こんなバカなことを打ち明けてしまった」「厳しいコメントがくるかもしれない」と
ずいぶん自分を情けなくみじめに感じていましたので・・・。
私は今までも、等身大のありのままの自分自身を認めることが出来ず、
背伸びしたり卑下したり、自分が自分でないような生き方をしてきたなあと思います。
むしろ、自分というものの姿がいまだにまったく見えないと言うほうが合っているかもしれません。
自分自身に正直になってみると、やはり今もドクターを好きだなあと感じます。
でもそう感じただけでは、別に嫌な感覚にはならないことがわかりました。
嫌な苦しい気持ちになるのは、ドクターを好きになるべきではない、とか
嫌われたら生きていけない、とか、そういうマイナスの思い込みに囚われた時です。
でも今は、最も苦しい時から少し時間がたち、だいぶ落ち着きました。
相手がドクターでなくとも、私のこの見捨てられ不安は、
いつか噴き出してくる重要な課題だったのだと思います。
ドクターを通して、そのことが伝えられたのだと考えています。
人生の半分以上を生きてなお、他者から見捨てられるのではないかと恐れている小さな自分。
情けないけれど、それが私の実像です。
こんなに頑張ってあなたのいうことをきいてきたのに、なぜ私を捨てるの!という怒りが
私の心の底にはっきりと煮えたぎっていて、私はそれをもう手放したいのです。
誰かに見捨てられるとか、誰かに依存して生きるなんてもうまっぴら。
本当に願っているのは、私が主体者として生きることです。
大変ではありますが、この状況を自分で打破できるのではないかと今は考えています。
もしどうしても無理そうだったら、その時には改めてカウンセリングをお願いしたいと思っております。
正直な気持ちを書かせていただき、受け止めていただけたことに心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
| 50代/女性 | コメント投稿日:2010-06-26 |