離婚しても、父子関係は切れません、新たな父子関係の築き方が課題です。

松下 豊太郎

ご相談を　法的視点で整理分析すると次のようになります

○事実確認
1.夫婦は離婚により他人に戻りますが、父子･母子の親子関係は変わりません。
2.子は父母の愛情を受けて育つことが望ましく、子の成長に適した離婚後の父子関係の築き方が、離婚した父母にとっての課題です。
3.離婚後の父子関係については、どのように調停合意があったかをご確認ください。
4.家庭裁判所から、調停に基づき「父親と子の面接権についての履行勧告」があったものと推測します。この勧告には強制力がありません。どのような状況であれ、「力任せで、父子面接」を実現しても「子のため」にはならないと判断できるからです。
5.法的解決は、法の定めを個々の事例に当てはめ、権利義務の有無、妥当性を判断し結論を出します。このように法的解決は、感情部分への配慮より、権利義務を優先するため、理解できても納得できないという事態に陥る欠点があります

○現状分析
1.法的な権利義務だけで、人間関係のすべてが解決できるほど、私たちの思考や感情は単純明快ではありません。加えて、元夫の応援団的な方々が介入してくると、感情面で泥沼化する可能性が大きいです。
2.子に会わせないなら、養育費支払をストップするなど金銭を絡めてくる、子の面接に関する調停申立てをするなど、元夫側がアクションを起こす可能性もあります。

○対応策
1.円満解決の｢円満｣の部分は、人間は感情の動物であり、法的解決だけで解消できません。
2.法的、心情的両面を一挙解決できれば良いのですが、法的対処法を優先すると、どうしても心情面への配慮が不十分となる悲しい現実があります。
3.心理カウンセリングといったアプローチの併用も検討課題かもしれません。
4.当事務所では、具体的に調停調書、元夫の状況、お子様の状況など個人情報を含む現況をおうかがいし、対処の選択肢をいくつかご提案することになりますが、地域的な事情を考慮すると下記データにより、最寄の専門家をご利用されるほうが便利かもしれません。
静岡県行政書士会　054-254-3003　http://www.sz-gyosei.jp/
静岡県弁護士会　054-252-0008　http://s-bengoshikai.com/info.htm

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回答日時：2010年6月20日(日) 12:40 JST

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