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回答プロ: 太田 慈子
ご相談者:30代/男性
私には中一の一人娘がいます。 私から見ても考え方が幼稚な上かなりの不器用で、絵を描かせては幼稚園児のような絵を描き、文章読解力がなく、考えて行動する事や考えをまとめて話す事が苦手みたいです。
小学校4年生くらいの時に自治体のカウンセリングを受けました。、その時は「発達の遅れ」と言われ「成長の過程で追いつくことがあるので様子を見ましょう」とのことでした。
私の見ているところ、今現在追いつくことなく、むしろ差が広がっているように感じます。
おそらく発達障害に当てはまるのではないかと思います。
当然、学校での勉強がほとんど理解できていないのでテストの点数もかなり悪く・・。 私自身はテストの点を良くしたいという気持ちよりも、勉強についていけなくなり、いじめの被害や登校拒否にならないか心配です。
そんな娘ですが、家に誰もいない時に雨が降ったら自主的に洗濯物を取り込んでくれたり、学習面では英語に興味を持ち、成績が悪いながらも楽しそうに頑張っている一面もあります。そんな時は思いっきり褒めてあげるのですが、私や妻に悪いところがあり、勉強を教えたり生活面でのことでついつい感情的に怒ってしまいます。時にはかなり激しく怒るので本人はかなりつらいと思います。 私も怒って自己嫌悪になっての繰り返しで・・・。
正直、勉強の教え方、日常生活をしていく上で欠かせない行動の教え方、今後の道のりが分かりません。
私と妻の意見も真逆で。。。。
私は・・・
再度カウンセリングを受け、診断結果が何らかの障害ということであれば隠さずに、場合によっては特別学級に入った方が周りの友達や先生に理解されやすく、本人にとっても授業が分かりやすくなって楽になるのではないのかなと思うのです。 普通の授業のペースでは、娘にかなり背伸びをさせているような気がします。。。。
妻は・・・
カミングアウトに大反対。というより「障害は無い」と考えているみたいです。
「カウンセリングの必要もなし!本人の努力が足りないだけ」で「今の授業でも理解できている部分が多少なりともあるので特別学級などありえん!」という考えです。
私からすると妻の意見は、娘のことと言うより世間体だけ考えた自分のエゴだと思うのですが、妻は「大人になった時に特別学級に入っていたことを必ず後悔する。そんなかわいそうなこと良く考えれるな!」
と、平行線のまま喧嘩になって前に進みません。
(特別学級の皆様には大変失礼な文章で申し訳ございません)
娘にとっては、どの選択肢がいいのでしょうか?
30代/男性 | 日付:2010年7月 7日(水) 11:57 JST | 閲覧件数: 4,150
かなやん様
御相談ありがとうございます。御相談内容を読ませて頂きました。お父様の愛情が滲み伝わる相談文と思い拝見させて頂きました。
★娘さんが再度のカウンセリングを受けるかどうかとの御相談ですが、私は再度診断を受ける事をお勧めします。
理由は
① 小4の時に一度「発達の遅れ」を診断され様子を見た結果追いつきが感じられない、のであれば再度現段階での診断が必要と思われる
② 発達障害とは脳の構造上の障害であり、もし障害が見受けられた場合、その障害を知る事で目に見えない娘さんの生き難さへの対応を考える事ができる。
③ また一口に発達障害と言っても様々な種類があり、更にその中にも個性があるので診断を受ける事で細かな部分の娘さんの障害の個性を知るヒントが得られる。
主な理由は以上の3点です。
★またお父様、お母様が勉強を教えたりした時に感情的になってしまう、との事でしたが、そうした周囲の対応も具体的に娘さんの脳の構造上の仕組みのが言葉になる事で、自ずと娘さんにとって良い方向に流れて行くきっかけになるのではと思います。
ただ診断に判定されている奥様のおっしゃる事も一理あるとは思います。
まだまだ発達障害という言葉が浸透していない中、見えない物で「障害」認定してしまう事で、返って娘さんを差別や偏見に巻き込んでしまう事が有りえないとは言い切れない社会認識な事も現状でしょう。
「大人になってから特別学級に入った事を公開する」という奥様の言葉も娘さんの愛ゆえでしょうし、その心配も不適切とは一概に言えないと思います。
また、これはあくまでも御相談の文の中から推察した事ですが、奥様にとっては娘さんはあくまでも娘さん。目に見えない学習面や言語的な遅れも奥様にとっては娘さんの個性の一つであり、障害とは思えないのではないのでしょうか。
★ですが、やはり私は障害の診断をお勧めしたいと思いました。
診断=障害である事を知る
という捉え方ではなく、目に見えない娘さんの脳の構造を知る、という様なニュアンスで受けてみられてはいかがかと思います。
もう少し詳しく言うと、結果として、「障害」という言葉で目に見えない娘さんの脳の特性が見えてきたら、その時は、一つ見えにくかった娘さんの個性を知ったという捉え方をされてはいかがかという意味です。
ですから、すぐに特殊学級とか、特別支援という様な物に結びつけるのではなく、一つ娘さんの大きな個性の一つを具体的に知った事で今後どうしたらいいか、今一度御家族で検討されてはいかがかと思います。
★診断で「障害」と出ても、それはあくまでも娘さんの一部です。
雨が降ったら自主的に洗濯物を取り込んでくれたり、学習面で成績が悪いながらも楽しそうに英語に取り組むのも娘さんの同じように娘さんの個性。でもそうした個性は診断の中には現れません。しかし、診断に現れない上記に上げた「個性」の言葉の方が、娘さんを表現した時に実際の娘さんに近い言葉ではないでしょうか。
私は上記に上げた3つの理由から診断をお勧めしますが、診断で出てきた物よりも診断には現れない娘さんの個性の方が、親御さんを含めた他者と娘さんが真に関わる上で意味を持つ部分だと考えています。結果として言葉になって出てしまう物に気を取られる事は止むをえない事ではありますが、診断結果に拘り、診断に出ない物を「ない物」や「二の次」にする事なく、娘さんの個性を一つ知るという意味での診断が行われ、その後、御家族と娘さんがより生活しやすい道を歩まれます事を心から願っています。
回答日時:2010年7月 8日(木) 17:35 JST
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太田 慈子 様
早速のご回答ありがとうございました。
大変参考になりました。
娘の個性を大事にできるよう家族でじっくりと話し合います。
カウンセリングも受けたいと思います。
また、先生を頼って質問することがあるかもしれませんが
その時はまた宜しくお願い致します。
ありがとうございました。
| 30代/男性 | コメント投稿日:2010-07-08 |