角度を変えてご主人を見ませんか

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

お返事遅くなり申しわけございません。iruさん　私は少し不思議に思う部分があるのです。
それはご主人と子供さんとの関係が決して悪くないということですよね。
普通、これくらいの冷たい関係になった両親のもとでいると、どうしても母親の肩を持ち、父親を毛嫌いするようになります。しかしご主人と子供さんの関係はまあまあ、悪くはないですね。
と、言う事は子供さんは、父親をiruさんが見えてない角度で物を見ていると思えます。
つまり画一的な考え方ではなく、違う一面を見ているのではないですか？
iruさんは「～あるべき」という決め付けた理想像に自分で自分を縛っているのかもしれません。
確かに夫たるもの家族の為に、いつも力強いリーダーとしての、勇ましさはあこがれです。
子供たちの成長過程で、どんな問題にも颯爽と立ち向かい、妻が相談した場合も快く答えてくれる、そんな父親像は理想です。
しかし、iruさんのご主人は結婚して判ったと思いますが残念ながらそういうタイプでなかった訳です。
でも、逆に、iruさんが仕事を持つことも許さない、亭主関白だったら、もっと息苦しいものになっていただろうと思います。
そしてあまりきちきちしたタイプの男性だと、、自分の給料だけではなく妻の収入も管理したがります。もちろん妻の収入は取り上げられたも同然、自由にお金も使わせません。
その点、ご主人は何も協力的ではなくても、自分の給料をそっくりそのまま妻に渡してくれている。
これほど妻を信頼してくれているって、こんな良い関係はないと思います。
夕飯がないと暴れるくらいの人もいるのに、妻の手を煩わせることなく自分でこそこそ作って食べる、とはやりやすい人じゃないですか？
レストランでメニュウーを決められないなら、なんでもいいってことでしょ？
それだったらiruさんの食べたいメニューをご主人に気がねなく頼めてラッキーですよ。

さあそこで少し話は変わりますがiruさんは、「話」というものをどのようにとらえていますか？
普段からあまり会話の無い夫婦はどうしても必要に迫られた時だけの話になります。
そういう時は、普段から夫は頼りないと感じているから、一旦妻が口を開けば堰を切ったように
「いつも話ができないから今日こそは言わせてもらうわよ」的な、実は相談ごとの内容を横に置いて、「あなたが家庭に無関心だから、こんなに押し迫ってしまったじゃない」という不服のおまけつき。
iruさんが「話」と思っている事は、実は話でもなんでもありません。
話とは普段から何気ない日常会話があって、その中で、子供の進路とか、非行などが相談できるのです。
でも、その日常会話って、やはり夫婦の「気が合う部分」と言う事があっての事ですが、その日常会話がない事は夫のせいばかりだと思っていませんか？
私は、この相談をお読みしていて「ん？」と感じるところがありました。
★この先、たとえば、娘が不倫した、とか妊娠したとか、　不意の出来事があるとします。夫はその問題から目をそむけるでしょう。　関係ないふりをするでしょう。★
このくだりは少々度肝を抜かれました。
例えが極端すぎておかしいです。
娘の将来を心配した例え話にしても、この感覚は父親とすれば考えたくもない話ですし、
それを例え話にする母親の感覚を疑います。
もしかして、こんな調子の感覚を持ってこれまでご主人に接していたら、ご主人もだんだん妻とは話さなくなります。
ひょっとして意外とiruさんの方が不思議ちゃんな部分はありませんか？
夫婦も長くなると会話って、そんなにありません。
例えば、このさんまおいしいね、とか、そろそろ神経痛が出るころだとか、大した会話はないけれど
物を感じる感覚は長年の夫婦は近くなってくるものです。
つまり普段の会話って「何気ない感覚を共有できる」と言う事なのだと思います。
それが、あまりに感覚が違いすぎると、話をしてもその違和感を感じるだけになるから、
もうあまり話さない・・・と言う事になるのだと思います。
ご主人が何を考えているか判らないと言うのはお互い様で、こんな例え話をご主人は考えたくもないと思いますので、ご主人もiruさんが何を考えているのか判らなくなっているのではないですか？
説教をするつもりはありませんが、この言葉だけを少し頭に入れて下さい。
私と元夫が、喧嘩をしていた時に言われた言葉です。
「いつも自分が一番正しいと思うな」・・・です。
どうしても夫婦として感覚を共有できないのであえば、合わないと否定するのではなく、
合わないという事を受け止めると言う事も大です。
そもそも夫婦なんて他人なんですから、合うはずがないとさえ私は思います。
iruさんは立派なお仕事もお持ちで、そろそろ子育てからも解放されて、ご自身の人生を歩む時期に差し掛かりました。これからこそがiruさんのしたい事ができるのです。
自分のへそくりも持っているなら、とても自由に遊べるじゃないですか。
その時に、全く邪魔をしてこないご主人なんて、とても素敵な事じゃないかな。
私だったらご主人の退職金も楽しみにし、ウマの合うおばちゃん友達と歌舞伎でも見にいくけれどな。もっとも海老蔵が出ない南座は楽しみ半減ですが・・・・・・

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回答日時：2010年12月 7日(火) 00:19 JST

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