仲直りをしたいなら上から目線ではいけません

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

冒頭からすいません。
駄目出しではないのですが、夫側からの相談にいつも　男性特有の癖のようなものがあり、実はこの癖が曲者で、問題の中身を余計に見えなくしてしまいると言う事をお教えしたいのです。

実はこの男性特有の癖ですが、いつも目の前の事しか書いてこないと言う事です。
もちろん、夫婦には長い歴史がありそれをすべて書きだしてくれと言う話ではありません。

しかし、それにしても男性は、現状がとても不便で、最悪の状態になりお尻に火がつかないと動かないと言う事です。だからこうした相談に寄せてくれる内容は、目の前の火をどう消せばいいかという質問になります。

それにプラスして、こうしてせっかく相談をして下さりながら、本質から目をそらし、ごまかした書き方をされる為、本当の問題が見えてきません。

では、それがどういう事か、説明しますね。
たけさんさんは、事の発端は息子さんの非行と書かれてありますが、奥様のご実家に帰らえたのは、
息子さんの非行ではなく、諸々の事へのたけさんさんの対処の仕方から垣間見えるたけさんさんの
言動とか性格に対して奥様は失望し、実家に帰られたのではないですか？

どうも、そこをたけさんさんは自覚していないのか、見て見ぬ振りなのか・・・・・
奥様が信用できないと言うのは、息子さんの事ではないでしょ？

奥様が、子供を３人も生んでいながら実家に帰り離婚を考えると言う事はよほどの事です。　
たけさんさんに対して奥様がそこまで失望され、信じてくれない、なんていったい何があったのですか？

そこの問題に対して、私に相談していながら、説明もないと言う事は、奥様が帰って来ないと言う事に
どうしたらいいかと、狼狽しながら、本当は目の前の奪還方法しか考えていないと言う事になります。

つまり、本当の問題を考えようともしていないと言う風に、奥様が感じても仕方がないですよ。

例えば私の所に来られる女性の相談者は、「あんな事があって、こんな事があって・・・」と、とても昔の話にまでさかのぼります。もう、そこはいいから・・・・と言っても、過去の積み上げが今に通ずるとばかりに、とても丁寧に説明してくれるので、
今起きている問題原因は手に取るように判るのです。

それに引き換え、男性の相談はいつも、性急です。

「今、妻が家を出て、話し合いも出来ないが、どうしたらいいか？」と、とてもシンプルです。
それを受け、「これまでの奥さんとの間に何があったかお聞かせ下さい」と言っても、
「これまでの事は、過ぎたことですから、これからの事を聞きに来たのです」と少し、イラついた表情をされます。

男性は元々、人に相談すると言う事が、嫌いです。
ですから、なるべく早く答えだけを聞いて、その場所を去りたいと言う様子がアリアリです。

しかし、物事には原因があり、結果が在ります。
夫婦には、過去の出来事が積み重なり、今という現状に繋がります。

ここを無視して、現状の傷口にだけ薬を塗っても、それは応急処置にすぎません。
これまでの事をどうでもいいとは思ってらっしゃらないとは思いますが、これまでの事を見ようともしないのでは、
本当の問題は解決しませんし、ここで奥様がもし、戻ってきても、同じ問題がまた起きてくると思いますよ。

と、言う事で、奥様がたけさんさんの何を信用できないと言われているか、せめてここだけでも判らないと
私も答えようがありません。

たけさんさんも結婚生活でご存知かもしれませんが、女性の特徴は「前にあんな事をした、こんな事を言った」と言うように
古い話を、引っ張り出して、未だに文句を言ったりします。

え～？と夫側にとれば、忘れたような古い話でも、奥様の心の中では、過去の話ではないのです。

女性も馬鹿じゃないので、完全に終わった話はしませんから、その都度その都度に解決していたら、
そんな古い話はしませんが、やはり、その場面場面で、何も解決してこなかった、と言う事で、色んな事が消化不良のまま奥様の胸の中で、積み重なって行ったのでしょう。

そして、何度か夫にぶつかっても、その都度、無視されたり、問題に取り合って貰えなかったと思うと、
それがしこりになって、爆発したのだと思います。

その、爆発した原因は何だったか、過去にさかのぼって、毛糸のもつれをほどくように、丁寧に過去の未消化の問題から、ひも解いて行かなければなりません。

本当の文字通り、ひもときです。

そして、次の課題は、たけさんさんの交渉のしかたです。

たけさんさんは奥様とやり直したいのでしょ？
帰ってきてほしいのでしょ？

普通、こちらの願いを聞き入れてほしい時は、頭を下げて、帰って来てほしいとお願いする物です。

そこには、どちらが正しいかとかの問題ではなく、もっと言えば、例え相手が間違っていても
その間違った相手と離婚をするなら、話は簡単ですが、その間違っていると思う相手と仲直りをしたいのは
他でもないたけさんさんなのですから、世の中の道理として、「お願いする方が頭を下げる」なのです。

卑屈になれという意味ではありませんが、少なくとも帰って来てほしいと望むならば、
「お互いの悪い所を話し合って」・・・・と、お互いと考えている内は奥様も土俵には上がって来ないでしょう。

夫婦の間で、これまで、奥様から、二度と信用できないし、保証もないと言われるくらい、何があったか
私には判りません。
どちらが本当に正しいかは判りません。

でも奥様に戻って来てほしいと望んでいるのはたけさんさんなのですから、嘘でも？僕が悪かった、僕がこれから改めるから、どうか戻って来てくれと言うのが、普通です。

お互いの悪い所を・・・・・なんて・・・・
それは、本当の意味で夫婦が修復できた後、「僕も短所がいっぱいあるのに、ごめんね」と言えばいい話であり、
今から、何とかお願いを聞いてもらいたい相手には、ただひたすら、頭を下げるという誠意でしか、相手の心は
寄りつきません。

＜一方的に嫌だからとか信じれないと言われても納得できないのが実状です。＞
と、ありますが、それほど唐突な話ではないでしょう。
これまでの夫婦喧嘩の中で、何度も信頼を裏切ったり、信じれない、と言われた事はあったのではないですか？
納得できなくても、奥様がそう思っているのだから、本当に納得させなければならないのは、誰かと言う事をよくお考え下さい。


これから、奥様と向き合う姿勢として必要な事は、
まず過去の事を詫びる。
信じてもらえないなら、条件を奥様に出してもらい、再度、チャンスをくれと懇願する、

・・・・・
男性はとかく頭を下げるのが苦手ですが、一世一代の仕事として、離婚になるよりはましと、
プライドを捨てて、過去の事を反省しないといけません。

僕が悪かった・・・・という所から入るべきで、「お互い」なんて言葉を使っている内は、まだ人に謝る気持ちが無い事の表れです。

でも、本当にそこまで、男を下げられないという気持ちもあるかもしれませんが、それだったら、奥様のタイプなら
修復は難しいと言わざるを得ません。

ふんぞり返っている人には、相手は心を開かないかもしれませんが、頭を垂れている人を誰も上から踏んづけません。

私なら、子供も３人連れてでも離婚を決意するなら、簡単な事では戻らない覚悟だと思いますので、
少なくとも、頭を畳にこすりつけて謝ってくれると、「仕方がないな」と帰ってあげたくなります。

せっかく私に相談して下さいましたが、夫婦修復には、現代風の新薬も奇をてらった解決策はありません。
ウルトラCの答えを求めて下さったとしたら、それはありません。

古今東西、人間はベタな事の繰り返ししかないと思います。

このベタな方法が以外に近道ですが難しいようなら、後は法律家の先生からの答え同様、調停しかないのかもしれません。
頑張って下さい。

このプロに有料相談

回答日時：2011年8月23日(火) 04:22 JST

・お礼はご本人のみ投稿可能です。
・回答を読みましたらご投稿下さい。

夫婦問題カウンセラー

村越 真里子相談件数：1338件

プロフィールこれまでの回答

このプロにすぐ相談 このプロに有料相談