本当に考え直すのは、あなたでは？

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

ホノカさん、こういうケースの場合、その両人のタイプと言うのが、問題の解決にはとても大事な要素になります。
一応メール相談で頂いていますので、文章でしかホノカさんのタイプという事を推し量れないのですが
実はそのホノカさんの元々の人間性や性格が解決の重要な要素になります。

そして奥様の元よりの性格、それもとても大事な判断材料になります。

例えば女性にも色々なタイプがあります。

私の扱ったケースで、完全に深窓の令嬢として育ち、夫の同僚との付き合いを始め、仕事の残業にも理解を示さない、世間知らずの女性と結婚した男性が、ある日奥様との通り一遍のセックスに飽きを感じて風俗遊びをしました。回数の問題じゃないかもしれませんが、たった1回の風俗が浮気だと言い、
奥様はご主人を許しませんでした。
その方は、相談頂いた時点で、もう離婚届を用意されていましたが、最初はご主人と離婚をしたいという相談でしたが、途中から奥様の潔癖症とも言える考え方を、ちょっと緩めるようにという指導に変わりました。

また今度は別のケースで夫の方が、妻と喧嘩になると、すぐにカッと来て暴力をふるう人でした。
普通、女性の方が口達者ですですので、口で叶わない夫がすぐ手が出てしまうというのは良くあることですが、そのご主人の場合は、元々妻と話し合いなどしないタイプですので、妻のちょっとの口答えさえ
許さず、問答無用で暴力をするタイプだったので、それは間違いなくＤＶでした。
しかし、その夫は自分がＤＶなどとは思いもせず、「妻が逆らった時には何故、殴ったら駄目か」
私に真顔で聞いてきました。

そういう事は、実はメール相談では見えなかった部分で、お会いして初めて判る部分でした。

この二つのケースを何故、お話したかといいますと、自分では気づいていない面と言うのが人間にはあります。

気づいていないから、メールの中にも、自分で書く事はしませんし、それが問題とは露とも思っていないのです。

今回のメール相談では、ホノカさんが真摯な姿勢で反省をされている事は痛いほど良くわかります。
しかし、奥様のタイプが先ほど書きましたような、男女関係に潔癖に近いような考えの持ち主であれば
ホノカさんの悩みとはまた別の問題があるとも考えられます。
奥様がご主人のちょっとした遊びを何が何でも許さない人なのか、またこれまでもホノカさんの色々な事に我慢をされてきた方なのか、ちょっとこのメールだけでは理解できないので、ホノカさんの言動も含め、そこを紐解いていきたいと思います。

さて、男性と女性の考え方には、古今東西、深い違いと溝があります。
これは動物学的にも仕方がない事なのですが、単なる認識の違いと言うのであれば調整する事は出来ると思うのです。

このメールはオープンなサイトですので、何でもかんでも書けない事は理解出来ます。
しかし、表現としての限界で書いたのか、本当にそのような認識なのかをお聞きします。

それは、6月に奥様にホノカさんの携帯を見られ、そこから問題が発生したようにありますが、
これは、そういう表現をしたのか、本当にそこからの問題発生なのか、その認識が違うと奥様との溝は
そういう部分にもあると思うのです。

これは一般論ですが、たいてい男性の浮気が始まる時期は奥様の妊娠中です。
確かに奥様と思うままのセックスがしにくいという時期ではありますが、妻の立場にすれば
夫ん子供をお腹の中で育てているという大事な時期ですから、当然夫も、それくらいの我慢はしてくれるというか、共にそういう時期を乗り越えてくれていると思っている訳です。

しかし実際、夫は、その時期に他の女性とよろしくやっているとしたら、勘のいい奥様なら、その時期から夫の裏切りをキャッチする訳です。

それが絶対、完全と言う事では無くても、夫の裏切りを薄々感じる事になると、夫の帰りの遅さや休日出勤、または友人との飲み会にすら、猜疑心を抱き、喧嘩が絶えなくなったりします。

それは、ある意味奥様にすれば、そういう事を感じてはいるが、止めて欲しいという訴えだと思うのです。
どの時期から、そういう事を勘づいているか、判りませんが、奥様は出産前から勘づいていたとしたら、
「子供を産めば、夫は変わってくれる」とある種、賭けのような気持ちで子供さんを産むことだってあるのです。

お子様が今、ちょうど1歳。
また家を出られて約3カ月となると、お子様が10カ月くらいの頃に家を出られたと思うのです。
と、言う事は、絶対に6月上旬に知って、6月下旬に別居になっていますが、果たして奥様が本当に知ったのは6月上旬かと言う事です。

もしかしたら、もっと前に判っていて、ずーと我慢をされていたか、またはその以前から夫婦喧嘩が絶えず、とうとうばれたのが6月上旬かと言う事で、問題は違ってきます。

ホノカさんの中では3か月前に夫婦の亀裂が生じたと考えているとすることこそ、奥様の訴えが判っていないと言う事になります。

また、本当に6月上旬まで知らずにそこから下旬まで出て行かれるまでの間に、奥様はホノカさんに謝る機会を与えていたと思うのです。

その一ヶ月間の間、ホノカさんは奥様の言葉にまじめに耳を傾けなかったという事になります。

つまり、6月から始まって3カ月の問題と捉えるのと、その前からずーと解決されず、夫が妻とその問題に向き合わなかったかは、問題の重さが違います。

妻を愛していると気付いた、妻が必要だ、と唱えるのはある意味、男らしい言葉に聞こえますが、
その6月上旬から下旬の間に、奥様がホノカさんにどんな言葉を求めていたか、どんな答えを欲しがっていたかを思い出して欲しいのです。

私はこの間に、ホノカさんが自分の保身ばかりに気を取られ、嘘ばっかりついていたとしたら、その同じ口から、妻が必要だと言っても信じて貰えないでしょう。

男性の相談の特徴に、「これからどうしたらいいか？」という相談をよく受けます。
これまでの経緯はともかくとして関心はこれからの事なのです。
しかし本当の答えは、これまでの過去にあります。

6月上旬から下旬まで、ホノカさんはすべてを話しましたか？
その時期に、自分が不利になってはいけないと保身で逆切れはしていませんか？
もっと悪く言えば、その頃に女性と別れていましたか？
本当は、まだまだ継続中だったのではありませんか？

また、今、本当にその女性と別れたという保証はどこにありますか？

つまり奥様に取れば、「女性と別れた」と言っても、ホノカさん自身を信用できないので、
どんなに口で謝罪しても、嘘をつかれていた時の事が頭にあり、信じて貰えないと思います。

また、逆切れしていた時期がホノカさんにあるとしたら、その時の恐怖心がトラウマとなり近づくことすらしたくない筈です。

要は、すまん、悪かったと謝る以前の問題で奥様が疑問に思っている事に答える作業が必要かと思います。

男性は浮気女性と別れていたと言いながら、妻に暴言を吐いたりしている時は、たいてい別れてないのです。
でも、本当に別れても、結局別れたと言うしかないのですが、奥様にとれば。どっちの「別れた」が本当か区別はつきません。

そこで、出来れば別れたならその根拠が示せるといいですね。

男性は、自分の言いたい事、つまり謝罪すらもそうですが、自分の謝罪したい気持ちを
出す事ばかりに気を取られて、奥様のホノカさんに求めた質問に答えてあげてないのだと思います。

奥様の言葉に何を求めていたかを、思い出してみませんか？

つまり本当に大事な事は、ホノカさんの言葉ではなく、奥様の言葉に耳を傾ける事だったと思います。
そうなるとアウトプットする言葉より、耳に入れる姿勢、インプットの姿勢が大切です。


本来なら、手紙でも書いて・・・・と言いたい所ですが、今は手紙も受け取って貰えないでしょう。

それならば、調停の時しかチャンスはありません。
調停は奥様ご本人が出てこられるのですから、その時に調停員の方に手紙を託すしかありません。

これからは頑張る、これからは浮気はしない、これからは妻を大事にする・・・・・・これは当り前の話ですが、いつ女性と別れて、もう二度とその女性と会う事がないという根拠になる理由。
そして、その女性と二度と連絡も出来ないようにする物理的な誓い。

奥様が伝えて貰いたいのは、今後の希望より、過去、何故平然と嘘をついたか、その裏切っていた時は何を考えて、嘘をついていたか、そういう事を詫びるべきだと思います。

ここで確認しますが、もう本当に女性とは付き合いは止めましたか？
それを何とか奥様に判らせてあげたいですね。

奥様が本当に欲しいのは、謝罪の連呼より、安心かもしれません。
奥様は、今後もう同じ苦労をするのが不安だと思います。

また、苦しみくらいなら今のうちに、ホノカさんを切っておく方が幸せだと
感じているのですが、この不安を取り除く手紙を書けたらいいですね。

奥様の怒りはどのくらいか、判りませんが、幼児を抱え、これからの暮らしに不安がない筈はありません。
奥様だって、子供を片親で育てる事は、本当は辛いと思っているはずですが、
ホノカさんに、また裏切られるくらいなら、その辛さより母子家庭の苦労の方を取ったのです。

夫として、母子家庭の方がマシと思われるなんて、肩なしです。

だいたい6月から問題が発生したと言う段階で、終わりです。
問題はホノカさんが浮気を始めた時期だと言う事が判らない限り、まだまだごまかしを感じますね。

反省はそこまでさかのぼって下さい。

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回答日時：2011年9月19日(月) 01:06 JST

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