調停の申立てを行ってください

石井 章

行政書士の石井章です。

慰謝料を請求するために、元彼との交際の事実を時系列で書き出してください。

付き合い始めた年月、交際経過、中絶手術の時期や病院名などを書き出し、元彼の会話内容なども思い起こしてまとめてください。

目的は、あなたと元彼のあいだで結婚について、何らかの意思表示があったか、もしくは内縁関係にあったことを第3者に認めさせたいためです。

共同生活をしていたとか、2人でお互いの実家に挨拶したとか、友人の結婚式に2人で同席したとか、葬儀に参列したとか、お二人の関係が第3者から見て事実婚として認められるような事実を思い出してください。

そうした事実が明らかにできれば、内縁関係を一方的に解消したことに対する慰謝料の請求ができますし、はっきりと内縁関係にあった事実を明示しにくくとも、精神的な苦痛を感じさせ、病気の原因となった経緯を書き出してください。元彼と友人が、あなたに何をしたか、
何を言われたかを書き留めてください。

うつ病の診断を受けた時期と元彼と友人のあなたに対する精神的苦痛を与えた因果関係を思い起こしてください。

病院の診断書が出た時期、大学を辞めた時期、元彼が「妊娠も病気も自分の所為」と言った時期も記録してください。あなたの実家に来た時期ももちろん記録に残します。

そうしたあなたの訴えたい一連の事実を箇条書きにまとめ、簡易裁判所へ行ってください。

簡易裁判所では、事情を話して「調停申立書」をもらってください。申立人にあなたの住所･氏名を記載し、相手方に元彼の住所・氏名を記載し、箇条書き記録を「紛争の要点」に記載します。提出するのは2種類の書類だけです。（用紙は3枚複写になっていますが）

裁判所の調停委員は、事実関係を知らないので、訴えたい内容及び「いつ」「どこで」「誰が」「誰に対し」「何を」「どうした」のか時間的な順番に従った事実を具体的に「紛争の要点」に記載して提出します。用紙は持ち帰って、あとで届けましょう。

調停期日に、当然結婚を前提に交際していたこと、その事実を第3者が納得するような事実を主張してください。記録に基づき、調停委員に訴えてください。手術代金のこともありますが、争点は内縁関係を第3者が認めるかどうか、もしそれが難しくとも、元彼があなたに与えた精神的苦痛を訴え、病気との因果関係を証明することです。

どちらか一方でも、認められれば、慰謝料の請求ができると思います。その額は500万円以上でいいかと思われます。あなたの病気との因果関係を強く主張し、第3者がそれを認めてくれて、元彼が反省することになれば金額はもっと高く、調停委員に申し立てしてもいいように思われます。

簡易裁判所にいって、訴えたいことを申立てる手続きは思ったより簡単です。
親切に聞いてくれて、手続きの説明をしてくれます。簡易裁判所は、地方裁判所
などと同じ建物内にありますから、最寄の裁判所へ出向いて場所を確認してください。

料金は、収入印紙1,500円と切手500円分（80円切手5枚、10円切手10枚）です。
調停には、これだけの費用ですみます。調停調書としてまとめられれば、その調書は裁判の判決と同じ効力があります。

ただし、相手方とどうしても折り合いがつかない場合は、訴訟になります。
そうなると弁護士に依頼しなければなりませんので、費用がかかります。
どのくらい必要かは、弁護士と相談することになりますが、勝訴すれば、相手方に裁判費用を請求できると思います。

頑張って、申し立てを行ってください。相手方には一切連絡は不要です。
裁判所が、あなたにも元彼にも連絡して調停手続きに入ります。

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回答日時：2011年10月22日(土) 01:18 JST

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