転職を考える前に

石井 章

行政書士の石井章です。

転職すればするほど、大変なことになるというのが今の状況ではないかと思います。

会社は、どこも非常に難しい局面に遭遇していますし、売上が上がらなければ従業員の雇用を維持していくことすら大変な状況であると思われます。

安定した売上がある会社は別として、不定期に売上があるような場合には、売上があって初めて従業員の給料にあてられるという、いわば自転車操業となっているケースは多いと推察されます。

売上を上げて経営を維持していくことが、経営者の責任ですが、どう頑張っても、売上をすぐに上げることが難しい業種もあるかと思います。

社員が必要なときに雇い、いらない時期には解雇できれば、経営者としては安心なのですが、労働基準法などでそうしたことはできません。

そのため、経営者と従業員との間には、常に軋轢（あつれき）が生じていると考えられます。

ご相談の状況ですが、会社の業態や経営状況がわかりませんので、正しい判断ができませんが、たぶん社長と従業員との間でなんらかの不平不満が交錯していて、労使関係がうまくいっていないのではないかと考えられます。

ご主人と上司、同僚との関係は、会社の業績によって良くもなり、悪くもなるものです。

もし、会社の業績がいいのであれば、これは上司や同僚との関係に起因していますが、もし会社の業績が芳んばしくなく、先の見通しが立たない状況であるとすると、事は重大です。

問題の解決や改善には、労使双方が会社経営に協力して、売上増や会社建て直しに知恵を出し合い、協力関係を築き上げることが大切かと思います。

転職を考えることも解決策だと思いますが、必ずしもいい職場を見つけることができるかどうかわかりません。

「出るも地獄、残るのも地獄」という状況ではないのかと考えられます。職場で孤立しているのは、ご主人だけの問題だとは思いませんが、職場の皆さんも、会社に残ることに不安を感じているのかもしれません。

会社の経営者が、従業員のことを親身になって考えておられるようであれば、社長に現在の状況を相談し、会社発展のため、会社の業容を拡大するために、自分はこうしたいということを進言してみてはどうでしょう。

とてもそういう状況ではなく、改善する余地がないのであれば、転職もしかたないと思われます。しかし、転職するときには、もう次を探さない（転職しない）という強い覚悟で望んでほしいと思います。

いずれにしても、強い意志をもって、これからの人生を切り拓いていっていただきたいと思います。

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回答日時：2012年6月23日(土) 10:36 JST

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