今は離婚を食い止めなければなりません。

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

「しばらくはそっとしておくのがﾍﾞｽﾄですか？」などと、のんきな事を言っている場合ではありません。
ララさん、ショッキングな言葉でしょうが、このまま放っておくと　必ず離婚になります。
まだ20代前半の若いララさんには、解らない事があるのは当然ですから、これから私が書くことは難し過ぎるかもしれません。
人間は自分の経験や、見聞きした事でしか、想像は出来ないんですが、人生には未体験の事が何の前触れもなく起きます。特に20代前半のララさんが、未体験であることは当然ですから、頭で想定する事も難しいと思いますので
ここはひとつ、人生経験の長い、そしてこういう夫婦問題ばかりを見てきた、この村越のいう事を信じて貰うしかないので、受け止めがたい事でも、ようく心を開いて、お読みください。

ララさん夫婦に起きている問題は、「夫が家を出て別居になりましたがこのまま離婚になるかどうか？」という問題です。
ララさんが、悩んでいる部分は、これまで夫婦が喧嘩になりがちだった課題が今の別居の原因だと捉えていると話がややこしくなるのですが、本当の別居の理由は別の物です。
ここを分けて考えないと、いつまで経っても解決はしません。
ララさんは感じない「それ」が、私にはいっぱい感じられます。
今の別居、離婚に至る本当の原因は、夫婦間の溝ではありません。
確かに、これまで夫婦がもめてきた夫婦げんかの理由は、ララさんがおっしゃる通り、子育てや家事に対するご主人との考えの違いであったでしょう。
でも、今、ご主人が家を出られ、離婚の話に進もうとしている原因は、これまでの夫婦の溝ではありません。
もし夫婦の意見の違いによる夫婦の溝であれば、これまでもそうなっていた可能性があったはずです。
それが今回に限り、別居にまでなってしまったのは、ララさんが離婚届けを突きつけたからではないのです。
今回、ご主人がすんなり？離婚を受け入れたのは、ご主人にとっては「渡りに舟」・・・つまり好都合だったのです。

では何が好都合か？ですよね。
要するにご主人は自分から離婚を言い出せない立場にいるという事なのです。
これはララさんも書かれている「色々と離婚について調べたりもしてるそうです。」という文章で、今ご主人が何を考えているかが分かります。
今、ご主人はララさんから離婚を言い出されたから、別居をしているのではないのです。
ご主人はララさんと一緒に居られないから、別居をしているわけですし、ご主人こそが離婚を望んでいるから
もう離婚の意思は変わらないと宣言しているのです。
そもそもご主人と、ここの所、喧嘩が絶えなくなった理由を思い出して下さい。

このところ、子供さんが病気であっても、ご主人は遊びに行き、連絡が取れなくなっていたり、帰ってこなかったりしたのではないですか？外泊とまではいかなくとも、深夜帰宅や明け方帰宅が続きませんでしたか？
ここに腹を立てたララさんと喧嘩になったという事が原因のように思われていますが、本当の原因は
この遊びのせいです。
この遊びが高じて、ご主人は離婚をしたくなったところに、ララさんが離婚届けを付きつけたので、ご主人は
素直に受け止めたのです。
これまで、そんなに素直にララさんの言う事を聞いたご主人でしたか？
恐らく、そうじゃないから、もめ事になっていたはずです。
それなのに、今回だけは素直に受け止めた・・・・・これがご主人にとって好都合だったからです。
ではその好都合とは？
「有責配偶者からは離婚は申し出られない」という民事法です。

23歳のララさんには有責配偶者と聞いても難しいかもしれませんが、「責任のある者」と、字では立派な感じですが
意味としては、「悪い事をした方の者、つまり悪い事への責任」という事です。

簡単に言えば、世の中、浮気をした者から離婚は言い出せない、という事です。
こんな事を認めていたら日本中離婚だらけになりますからね。

なるべくララさんのショックを和らげようと、回りくどい言い方をしました、ごめんなさい。

恐らくご主人は、浮気をしているのでしょう。
内地で誰かと出会ったのでしょう。
だから、家を出る前のしばらくは、家庭に目を向けなかったのでしょう。
だからこそ、喧嘩になったのでしょうけれど、その前に、気持ちを誰かに持って行かれていたから、ララさんに対して冷たい態度だったのでしょう。

ですから、今の別居はご主人には、浮気を隠せる好都合なのかもしれません。
では、このままで何もせずにララさんはご主人の言うとおり、離婚を受け止めるしかないのでしょうか？

今の所、浮気はなさそうと書いておられますが、はたしてそうでしょうか？
本当はその不安がありながら、あえてそこを打ち消したい気持ちがおありではないですか？

確かに昔の男性は妻という存在を何よりも重きとし、浮気をしてもいずれ放っておけば妻の元に帰ってくると言われていました。でも今はそんな時代ではありません。
放っておけば、向こうとの絆を作る時間を与えるだけで、妻の元へ帰ってくるという美談は少ないです。
それでも、事を荒立てずに、じーっとご主人が戻って来てくれるのを何の保証もなく待ちますか？
でも、もしかしたら運よく、ひょこっと浮気相手と別れる事もあるかもしれないと、運だけに人生を託しますか？

私のところに日々、相談に訪れる方がいます。
ララさんより、もっと年上の奥様ですが、その人たちにも同じ現象が起きていますが、ある程度人生経験が長い女性は、結構頑固な部分も持っていて、夫が例え浮気をしていて、離婚の危機にさらされていても、それが浮気のせいとは認めたくないようです。
それよりも自分の夫が妻と仲良くするにはどうしたらいいかと、問われます。
浮気という問題よりも、夫婦が仲良くできない問題が、元々あるようだから、それを修正する方法を知りたいと言われるのです。
つまり浮気が自分たち夫婦に影をもたらしている事はわかるが、原因はそれじゃないかもしれないというのです。

確かにそうです、浮気は最後に表れた現象であり、夫婦がこじれていった原因ではないかもしれません。
夫婦には、相容れない（あいいれない）何かがあってそれを調整したいと言うのが希望です。

しかし、夫婦仲を修正するには、夫婦がお互いに、仲良くしたいと望んでこそ、その調整が出来ますが
片やご主人がまったく妻の方を向いていなければ、修正どころではありません。

こういう妻のタイプは、自分が浮気をされた妻という立場に立ちたくないので、浮気は横に置いておいて夫婦の和合を望まれますが、ご主人は他に心を奪われている限り、妻と仲良くなんてしたくないと言うのが本音です。

これを私がお伝えしたいのですが、ここを受け止められない妻がいます。
この場合は、たいてい半年や1年後に連絡があり「あの時、村越先生の言ったことを聞き入れていたら離婚をせずに済んだかも、と後悔しています」と離婚の報告をされます。

長い間、夫婦でいて、人生をララさんの2倍近く生きている方でさえも、夫の浮気を受け止める事は困難です。
だから、ララさんでは若すぎて、私の言う事がピンとこないかもしれませんが、受け留めがたいと言っていると、
手遅れになります。

いいですか、今はどうしたら夫婦が仲良く出来るかという視点でいると無理なのです。
今は、夫婦修復という段階ではなく、ご主人が夫婦という単位を、崩壊させようとしているので
修復なんてのんびりした事ではなく、ご主人が他の女性に取られないように、緊急対策をとらないといけないのです。

ララさんは、これまで本気じゃなかったかもしれませんが、離婚を何度か持ち出し、ご主人が反省してくれるように
若干脅かしていたのです。
そこでご主人もララさんを愛しているから、修復をしようと謝ってもきたかもしれません。
しかし、それは他にご主人には好きな人がいなかったからです。
それなのに、今ご主人は離婚を望んでいる・・・・他に好きな人が出来たから、ララさんの事は頭の中から殆ど消えています。
それを、子供に愛情はないのか、とか家庭は大事じゃないのかとか、いつか家族の大切さを解ってくれると
希望的観測でばかり考えていると、浮気相手のご主人を取られてしまいますよ。
現に私のアドバイスを聞くことが出来ず、夫婦の話し合いが大切だとばかりに、対話だけで解決法を望んだ夫婦の殆どが離婚になっています。
今は夫婦の溝を調整している場合じゃありません。
それは、浮気相手を排除した後、ご主人が本当に反省した後にする作業です。
今、他の女性に持って行かれようとしている時に、夫婦のあそこが良くない、あなたのここが悪いなどと反省を強いても、ご主人は益々逃げるだけです。
そういう事で、今ララさんがすべきことは、救急作業。
女性とご主人を別れさせなければ、ララさんの方を振り向いてはくれません。
ご主人と女性とを切り離しておかないと、取り返しのつかない事になりますから
どうか、真面目な姿勢で、ご主人を取り戻しましょう。

このご主人の浮気説がにわかには信じられないとは思いますが、恐らく私の視点は間違っていないと思います。

しかし問題は、この浮気という事に結論づけると、妻は自分のプライドを傷つけられると考えます。
その上で、ご主人に浮気を真っ向からぶつけても、妻が嫌われるのではないか、そしたら今後、夫婦仲良くなんて出来るのかという心配をします。
だから、こういう妻の場合は、「男性は浮気をするもの、それが夫婦には大きな問題じゃない」とその問題に蓋をしようとするのです。
何度も言いますが、浮気は原因ではないでしょう。
確かに、夫が浮気に走る原因は他にあるかもしれません。
でも今は、そんな事よりも離婚寸前ならそれを食い止めないといけません。
私のところに相談に来ていながら、「夫婦修復の方法は？」と聞いておきながら、浮気などは問題にしないという妻がいますが、これは、ダムが決壊していながら、ダムの決壊原因を机の上で考えているようなものです。
とりあえず、私なら水が流れ出る部分に応急処置の蓋をします。
ララさんの場合は、これまで、ご主人に対して思った事を言い過ぎて、ご主人は嫌になってしまったのかもしれません。例え、ララさんのいう事が正しかったとしても、です。

とはいえ、ご主人にはすでに、他に心を移している女性がいるとしたら、そこは切り離さないと、とりあえず離婚は阻止できません。
そういう応急処置をし、その後、夫婦がやり直すためには何をすればいいか考えましょう。
今、ララさんに必要な作業はそういう作業です。離婚を食い止める事を一番に考えましょう。
その方法は、出来ればもう少し詳しい事をお聞きしてから計画を練る必要がありますので、
出来ましたら、非公開相談（有料、5250 円）にお切替え頂けるといいですね。
では、頑張って解決していきましょう。

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回答日時：2012年8月 6日(月) 19:51 JST

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