浮気のメカニズムを知りましょう

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

お子さんも大きくなり、これから夫婦の落ち着いた生活を過ごそうというこの時期に、思ってもいない事が起き、さぞかし辛いと思います。

私も探偵業務を手掛けていて思うのですが、その中でお客様がどうしても理解をされていないと感じる部分があります。
誰しもパートナーの浮気にどうして良いか分からなくなり、自分でご主人と交渉されます。
でも、この自分なりという事が自分で自分の首を絞める事になります。
ご主人に対して、kao91さんのように、ご主人の行動範囲に色んな制約をし、二度と浮気をしないように
約束もさせたがりますが、この約束だけでは、頭隠して尻隠さずで、約束だけさせても　違反した時の罰則がないのです。
つまり、罰則がない違反切符をいくら切っても効果がなく、交通違反の切符でも再び違反をすると
減点とか罰金という罰則があるから、人は二度と違反をしないように交通ルールを守るのです。
罰則を決めないまま、違反をしないで、と言うのは「懇願」と同じで、懇願している段階で、立場的に負けているという事です。
学校の校則も同じで、規則を守らせるには　それなりの立場も大切です。
学校の校長先生が生徒に　「お願い、校則を守って・・・」と懇願しているのでは、舐められて生徒は規則などは守りません。
これは力関係や、立場を利用して、上から物を言いなさいと言う意味ではなく、相手から舐められると
何を言っても平気で約束は破られるという事を言いたいのです。

夫婦は立場的にフェアーでないといけないという考えもあるでしょう。確かに夫婦でいて上下の関係や
争い事はしたくないのはよく分かります。でも、少なくとも相手に舐められては、フェアーとは言えないと気づいて頂きたいのです。

そこで、一般の人間には分かりにくい事ではありますが、浮気という世界には、浮気のシステムがあります。
これまでそんな浮気と言う言葉と無縁の生活をされていたと思いますが、これから先は、「浮気のシステムを学ぶ」という姿勢が必要です。
ご主人に、懇願や裏切らないで、というお願いモードでは、舐められたままです。尊重されないのです。
だから、ご主人は上から目線で、探偵でも何でも雇って見張ればいいだろうという挑戦的な態度なのです。
ご主人も、自分の事がばれないように、しっかりガードを固め、脇を締めているという姿勢です。
これでは、どれだけこれから平和条項を結びたいと思っても、相手は喧嘩腰だという事です。

これは何故か・・・・要するに浮気をやめる気がないという事なのです。
だから、ばれないようにガードを強くしているのです。
そしてちょっとでも、ばれた時には、自分の落ち度を棚に上げて、逆切れです。
ご主人は、妻にお願いされただけでは、浮気を止める気などはないと言うのが本音です。
ご主人が女性と別れると言ったのは、実はばれないように、もっとうまく浮気を隠すよ、と言うのが
本音です。それをまたばれてしまったから、腹を立て逆切れしているのです。

しかし、世の中の妻は、「夫は浮気を止めてくれると言ったのに、何故いつまで経っても私に冷たいの？」という事を言います。
確かに浮気が終わったからと言って、すぐに妻と仲良く出来るかと言うのは別問題ではあるのですが
少なくとも逆切れする間は　浮気は終わっていないと見た方がいいという事です。

そして、もう一つ大事な鉄則と言うのがあります。
それは　浮気は簡単に終わらせる事は出来ないという事です。
どうしても家庭が大事で妻を大切に考えるなら、浮気を終わらせられるだろうと妻は考えますが
正直申し上げてそれほど、家庭が大事な夫は浮気はしません。
もし、それらしい事が少し起きても、家庭に影響のない範囲で、終わらせています。
それを、家庭にも妻にもばれるほど、深入りしている場合は、元から家庭に軸足が掛ってないと言えるのです。
だから、浮気が見つかった途端、相手と別れると言うのは、まず信用してはいけません。
家庭にばれたからと言って、浮気を終わらせるという事はイコールにはならない。
もし、浮気がばれて、夫も苦しみ、妻も痩せるほど苦しんでいるほど苦しんだとしても
逆を言えば、相手女性だって苦しんでいるという事が分かると、夫という立場の人間は
どちらを愛おしく思うか、という事があります。
これは浮気の段階にもよりますが、始まってまだ楽しい時期なら、間違いなく妻にばれたからと言って
浮気相手の女性に別れてくれという事は言えないという事です。
また、男性は浮気をする時には、たいてい妻の悪口を言っています。
家庭が冷たいとか、自分は大切にされていないとか、ともすれば離婚寸前と言っている場合が殆どです。
そして相手女性は、そういう男性の言葉を鵜呑みにして、可愛そうだと思うようです。
だから、ちょっとした同情もしていて、家庭が冷え切っているから　妻の代わりになってあげたいと腕まくりして始まった浮気を、妻にばれたからと言って別れる事が出来ると思いますか？

だから、浮気がばれた途端、妻に、浮気を終わらせると宣言するのは、まず嘘だと考えるべきですから
信用してはいけないという事になります。

ご主人が妻に向かって浮気はやめると言うのは、これ以上詮索するな、と言う言葉の代名詞だと考えてもいいのです。
だから、どうしたら信用できますか？と聞かれても、まだ別れたという根拠がないから信用してはいけませんというしかありません。

つまり、今　ご主人にどうしたら浮気を止めさせられますか？という事には、浮気相手の事も分析し、
ご主人がその女性に何を求めているかも知らなければ、家庭に引きづり戻したところで
また、外にご主人は出て行くでしょう。
では何が、家庭に足りないか、ご主人が何を求めているのかを知って、それを準備した中で
ご主人を連れ戻さなければ、何にも家庭は変わらないという事になるのです。

私のところに来られた相談者の方がよくネット上で販売されている、浮気を止めさせるハウツー本を購入されてダウンロードしたと言われますが、そこで書かれてある通り、解決された方は、まず居ません。
何故なら、ご主人の求めている事に応えるべしと言うのが、ノウハウだと書かれてありますが、
その求めている事と言うのは、例えば、落ち着ける空間であったり、美味しい夕ご飯であったり、セクシーな
夫婦関係であったりと、刺激的な関係に戻ろうというのが、力説されています。
しかし、「刺激」という事自身が、継続性のないという事になるという事が書かれていないのです。

夫婦が・・・・もっと言えば夫が求める事はそれぞれのタイプによって色々違います
kao91さんが努力されたように、自分を変えようと努力しても、それをわざとらしいと嫌がる人もいるのです。

つまり、夫の浮気の原因は、妻との関係性ばかりではなく、相手との関係性にもよるので
妻だけが努力しても、それは片手落ちという事になります。
まして、もっと言えば、妻だけが家庭に置いて、横柄であったかという事も言えて、夫側にも
問題はあったはずです。
この不公平感に気づくと、妻の反省だけで家庭の空気が一変するとは思えないのです。

でも、本当に簡単に言ってしまうと、浮気の大きな原因は、殆ど刺激です。
秘密の恋愛には、家庭にはない刺激があるのです。出会いがしらで出あってしまい、
刺激を求めて浮気が始まると、それに対抗できるものを家庭で作れるはずがない。
じゃ、逆に家庭に安らぎを作ると、夫は家庭に居座るかというと、その安らぎより
刺激が心地よくて浮気をする人だっているのです。

だから、妻を悪者にして浮気の理由にしている夫は、殆どそれは口実にしか過ぎないという事を
知るべきです。
kao91さん、浮気とはこういう事ですから、あまり自分を責める必要はありません。
ご主人は自分の浮気を正当化し、継続しているだけです。

ここで改めて、申します。

浮気は簡単に終わらせることは男性はしません。
始まってしまった浮気の幕を下ろすのは　男性は苦手です。
いえ、もっと言えば　せっかく始まった浮気をもったいなくて終わらせるわけがないじゃないですか。
再び申しますが、妻にばれたからと言ってそれは浮気相手と別れる理由にはなりません
浮気相手は家庭が冷え切っていると聞かされて始まっている恋愛なら、妻にばれたからという
理由で別れる事にはならないのです。

そして、確実に言える事は、ご主人が浮気を止めるというのは、kao91さんに向けて言っている
言葉であって、「別れた」という作業とは違うという事です。
ではこの別れたと言う作業は何をすればいいのかという事ですが　それは各夫婦のスタイルによって
しなければならないことが違うのです。
これはもう少し、夫婦の中身を聞かなければ、この作業に取り組むのは、一言では言えませんが
大事な事は　「別れた」という言葉だけを信じようとするから、矛盾する行動が出てくるのだと思います。
別れたと言うならそれなりの、根拠が必要です。

そして何度も言いますが、男性は自分で浮気に幕を下ろすことは苦手です。
始めるのは簡単なのですが、終い仕事は出来ない生き物です。

この終い仕事は　妻がしないといけない作業だと思います。
潮時は妻が作るしかないと思います。
この方法は、個人的な要素が関わってきますので、必要であれば非公開相談でお願いします。

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回答日時：2012年10月22日(月) 17:24 JST

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