奥様もさびしいのだと思います。

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

ご相談、ありがとうございます。
私のところに来られる方は、一緒に暮らしていても、心が離れて行くというような事で相談をされます。毎日顔を突き合わせていれば、逆に衝突を避けるために会話をしない事もあるので、余計に問題が深くなることがあります。特にozmorimoriさんのように、海外と日本との距離を考えますと、お互いに不安や疑問が出来た場合には、顔を見て話しあうということが出来ない為、もどかしく思われるのはよく分かります。
ただ、現在このような状況になると、電話で話し合っても、ぶつかる言葉ばかりになり、頭に来たとなると、一方的に電話を切れば済むわけで、電話は逆に決裂を生むことになります。
また、メールというのも、なかなかもどかしいもので　誤解の修復というと事に使える手段ではなさそうです。
と、言う事で、奥様との話し合う時には、やはり顔を見て話し合うという事が一番ですから、今日はここで
知識を得て、来るべき時に備えて下さい。

さて、女性がこういう場合は何を考えているのか、と言う事ですが、これは女性がという事では無く
奥様という一個人の、ozmorimoriさんとの間に抱えた問題に関しての考え方ではないかと思うのです。

そこで何を考えての奥様のこの発言かという事ですが、ozmorimoriさんは気づかれてないのか、ここでは書かれていませんが、恐らくこうした隠し口座を気付くに事になった経緯と言う物に注目しましょう。
住宅ローンの手続きを奥様に依頼され、銀行員が他の口座がある事を知らしたという事ですが、これが
ozmorimoriさんから奥様からお聞きになってそういわれているとしたら、それは考えにくいです。
いくらご夫婦とは言え、奥様にご主人の別口座の事を教えるだろうかと、そこには私は懐疑的です。

ただ、何かのきっかけで奥様が別口座の存在を知る事になり、それを銀行員から聞いたというように
して、その口座の事を話すきっかけにしたという事だと思います。
しかし、問題は誰から聞いたのかという事では無く、奥様の疑問は口座のある事ではないと私は思うのです。たいてい海外赴任があるような会社は、ある程度大企業です。そういう会社は元々、給与振り込みが社員の財形積み立てや組合費、福利厚生費などをプールしておくための口座と給与振込の口座と2種類あって
例えばA口座、B口座と給与明細書にそれぞれ明記されています。
ですから、これまで日本に居る時から給与明細書を見せてなかったという事でしたらともかく、ozmorimoriさんも書かれているように、その時から、薄々ご存知だったという事ですから、その時は　別口座がある事がさほど、問題ではなかったという事です。
と、いう事で奥様が何を問題視されているかと言うと　やはりそれがお金の使い道だと思うのです。

サラリーマンが多少の出張費を浮かして、へそくりするという事は　さほど珍し話ではありませんから奥様が、ここも許さないという事ではないと思うのです。
また、本当にちょっとした交際費に充てていたとしたら、それはよくあることとして、面倒くさがらずに説明をすれば、サラリーマンの妻はそんなに分からず屋でもないとは思うのです。

だから、ここで奥様の語彙をきちんと読む事をすれば、それは口座の事では無く、そこに入っているお金の使い道なのだろうと思います。
要は使途不明金ということに、不安を覚えてらっしゃるのでは？と思います。
夫婦も離れて暮らすと、色んな不安が出てきます。
特に海外赴任の問題で一番多いのが、女性問題です。
現に私のところで一番多い相談が　夫の単身赴任中に浮気をしたという問題です。
今、現在ozmorimoriさんが浮気をしてるとは申しませんが、奥様もパートでお仕事をしていると
色んな話を耳にし、そういう不安を周りから聞かされている事があります。
それでも、ご主人の行動に、一点の曇りもなければ、そういう黒い疑惑は吹き消されるのですが
そこに隠し口座を見つけてしまえば、「何に使っているの？」になるのだと思います。

色んなことを不安を持って考えると、どんどん思考がネガティブになります。
その不安を笑って打ち消してくれる存在が　隣に居ればいいのですが、それが海外となると
日頃のメールなどは家族の事の報告のような、業務連絡のような事務的な物になり、奥様の不安をかき消す事には、役立ちません。
そして、こういう口座の事を聞かれたら、ozmorimoriさんも、へそくりが決して褒められた事では無い事をご存知なだけに、つい脇を締めて、防衛的な事を言ってしまうのだろうと思います。
本当に、サラリーマンのちょっとしたお小遣いであれば、今度帰国した時に、素直に謝ってあげて下さい。
奥様は離れて住んでいて、子供さんが大きくなったとは言え、子供の教育や家庭を任され、必死なのだと思います。
そんな時に、相談したい夫がそばにいないという事は色んな不安は解消されません。
もちろん、ozmorimoriさんにもお仕事で頭を悩まされる事は沢山おありで、それを奥様にいちいち報告しないから、それと同じように、それぞれの役割分担で家庭の事は任せたとお考えかもしれませんが、奥様は恐らく、孤独なのだと思います。
奥様のパートの収入を家計に入れていないと思われるなら、それもある程度家計費を見せて貰えば済む話です。
でもそれと同じく、口座の履歴を開示すれば、奥様が納得されるかというと、ozmorimoriさんのご心配のようにそれでは、問題の解決にはならないと思うのです。
奥様は色んな頃を今、色眼鏡で見て、ozmorimoriさんへの信頼感を失っているのだと思うのです。
口座そのものではなく、そのお金を何に使っているのかという行動に不信感をお持ちなのかもしれません。
そこには、そういう誤解をするきっかけになった事があるかもしれません。
それは、今度帰国される時に、きちんと説明しようという事を言って、それまではメールで下らない事でもいいから、1日に一回は奥様とコミュニケーションを図って下さい。
そうすると　奥様も安心されることになり、私に相談されるより、具体的に何を考えているか奥様の考えも見えてくるかもしれません。

それでも奥様がなにか、喧嘩腰であれば、それは本当はもっと大きな猜疑心を持っているのかもしれません。
企業戦士として海外に居て、ozmorimoriさんこそ孤独感に襲われる事はあると思います。
でも、それは奥様も同じです。孤独はその人にバリケードを作ってしまい攻撃的になる事があります。
自分が夫に愛され、夫に守られているという自信がある妻は　もっと穏やかなものです。
奥様も何か自信を失っているとしたら、その奥様に対して　家族としての温かい言葉を投げかけてあげてほしいのです。

口座の事を聞かれ、「何でそんなことを聞くのか？」と考えるのは　質問に対して質問で答えるという心理的な警戒心の表れと、私の仕事では分析します。
ちょっとした交遊費くらいでしたら、ちゃんと説明すれば解ってくれると思いますよ。
あまり奥様に警戒心をもたずに、素直に「サラリーマンならよくある事」として　説明してあげる向き合う心が大切で、使い道の明細書を奥様が欲しがっているのではないと思います。
妻に対して、心を自分に向けてくれているという実感が奥様は欲しいのじゃないかな、と思います。
面倒くさい事にも、手抜きをしないという、奥様への手間暇をかけるという対話が気の強い奥様のハートを溶かします。頑張って下さい。

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回答日時：2012年11月17日(土) 08:18 JST

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