離婚と言っても気持ちが追いついてないのでは。

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

ちこさんの知らない裏のご主人を知ってしまわれたのですね。
信じたくなくて、心の中で否定しても、次から次、表れてくる疑わしき事。
　浮気を否定して欲しくて、追求すればするほど、ご主人は隠し上手になっていかれていく事に傷ついておられるのはよく分かります。

しかし離婚を決める基準は、私が決める事ではなく、ちこさんの判断でしかありません。
私の子供の頃は　高度成長時代とは言え、住宅形態はまだまだ、あばら家でお隣とつながった長屋のような住宅が多く　三軒隣の夫婦喧嘩も丸聞こえのような時代でした。

たいてい　近所には夫婦喧嘩の絶えない夫婦がいたりして、その家のおばちゃんが毎日ご主人の悪口を近所で言い、そして口癖が「別れる、別れたい」なのですが　いつまで経っても離婚はせず、文句を言いながら、一緒にいるので、私は子供心に不思議でした。
どこか、何か良いところはあるのでしょうね。

　人から見たら　離婚同然の生活であっても　その人が何か耐えていけるなら
その夫婦は続いていくと思いますし、これまでおしどり夫婦と思っていた夫婦でも　ある日突然何の前触れもなく離婚する夫婦も見てきました。
そういう意味において当事者の中で絶対にこれは許せないという問題で、それは離婚しかないと判断しても仕方がないと思いますが　人には許せない物が違います。
夫が借金ばかりして生活に困窮している妻にとれば　夫の浮気くらい何でもないと思うでしょうし、
逆に夫に浮気ばかりされている妻は、借金の家庭を見れば、金銭問題なら夫婦でおでこを合わせて相談できるなら、幸せじゃないかと感じるでしょう。
裏切りが苦しい人と、生活苦が苦しい人と、何が苦しいかは本人の感覚で、決まります。
ちこさんがどうしても許せないのが浮気であれば　それは離婚しかありません。
でも私はちこさんのこのメール相談をお読みしていて　どうしても離婚をした方がいいかと言い問いではなく、離婚はしたくないと聞こえて仕方がないのです。

ちこさん、離婚をするという事は　とても大きな決意が要ります。
「この苦しみから逃れるには離婚しかないか」
「いっそ離婚をすれば気持ちが楽になるかも」
「離婚の意思を夫にぶつけないと夫は解ってくれないかも？」
このように考えるのと、本当に離婚を進めて行く事とは　まったく別の作業になります。

本当に離婚に向いて行ってもいいですか？
私はちこさんは、離婚を考えてしまっている自分の気持ちを誰か止めてという心の叫びに聞こえてなりません。

何故このような事を言うかと言うと、本当に離婚を考える人は　もっと自分のこの先の人生の事を考えるのです。
子供が居れば、離婚をしても満足な教育を受けさせる生活を確保するには、という事を真剣に考えますが　そういうこれからの事には　現段階では苦しさで目いっぱいで、考えられないでしょう。

このように　私は本当に離婚を決意する人とはどういう考えをするか、またはその逆で離婚を受け止められない人はどのような心理になるのか、これまでの経験上解ります。

本当に離婚を考える人は、もう少し具体的に離婚の準備に入ります。
まだ決意をされていないちこさんはその段階に入っていない事は当然ですが　離婚の決意をする時には先に、その先へ目線が向かいます。
その為に　自分の離婚を優位に？進める準備を考えますから　「浮気かもしれない」という疑いを持てば、その疑いを具体化します。
辛い事ですが　そうなればご主人とは勝つか負けるかのような関係になりますから、ちこさんの今の気持ちは離婚を考えるような段階には達していないと思えます。

離婚を決意するか、しないかはちこさん次第とは言え、私はちこさんは離婚をしたくないというように、一生懸命に助けを求めているように感じてなりません。

と、いう事は自分に正直になろうと言うのが私のアドバイスです。
自分の意に反して無理に離婚を考えるより、離婚をどうしたら回避できるかを考えた方が　ずっと気が楽ではないですか？
私は離婚は最後の手段でいいと思っています。
どれだけ努力しても、方法がないなら離婚も仕方がないと思います。
しかし、まだちこさんとご主人の間では何も真実は出てきていません。
そんな段階で離婚をするときっと後悔します。
もっと　真実を夫婦お互いに、表に出して向き合わないと、本当の事を何も確認できていない中で
離婚を成立させることは　その時になって　事実確認をしようと思っても何もできません。

つまり離婚の責任はどちらにあるか、ないかを話し合ってもお互いの短所の攻め合いになるだけで
その時に浮気の事実確認をしたところで、ご主人に否定されてお終いです。

もう、そんなことはどうでもいい。
浮気は歴然としているから、事実確認なんて必要ない。
それよりも、そんな裏切り夫から解放されて、心の自由になる事の方が大事で　生活はちこさんが働いて何とかする、という決意があれば　今の段階で離婚をされてもいいかもしれません。

しかしまだ、心が定まらない段階で離婚をするより　夫ともっとこの浮気に付いて解決する努力をしてみたい。そして出来うる努力をしてみて　それで一生添い遂げる人ではないと分かった時に離婚を考えるという事であれば　その離婚はちこさんの為でもあり　子供さんの生活の安定も図れるでしょう。
そしてそれだけの準備をした離婚の対策であれば、それは逆に離婚せずに済む方法にもなるという事があるのです。

ご主人の浮気をちこさんの想像だけで終わらせず、きちんと証拠を取れば　それは逆にちこさんが離婚を決意しない限り　ご主人の方から離婚は言い出せなくなせることが出来ます。
しかし、今のままでは離婚をちこさんが言い出した途端に、その離婚理由はご主人からちこさんの短所を責め、ご主人は自己の浮気を正当化させ「性格の不一致」という離婚理由にされてしまうでしょう。
こうなれば　離婚において金銭的な取引は出来なくなることが予想されますので、離婚はもっと賢く立ち回らないといけません。
今、ちこさんは　心が傷ついていますから　このような勇ましい立ち回りと言うのは難しいと思います。
でも逆に離婚を避けるという事のアクションなら、まだ気持ちが前向きになれるのではないでしょうか？

浮気の事実確認。
これは万一の離婚に備えて、なくてはならない準備です。
でも　この準備とは　逆に離婚を避ける抑止力となります。
同じ準備なら　離婚を避ける事をまず第一に考え努力しませんか？

その上でやっぱり離婚の道を選ぶなら　その時には　この浮気の事実証拠が離婚に際し、とても
ちこさんの生活を守る物になります。

こういう風に離婚をするには　大きな努力が必要です。
それなら同じ努力をして、離婚を回避する方に活かしませんか？

ちこさんのお気持ちに添えるように　個別の相談が必要だと感じます。
よろしければ　非公開相談にお切替え下さい
頑張って解決していきましょう。

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回答日時：2012年12月16日(日) 11:48 JST

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