夫婦問題というより、人として・・・ですね。

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

お正月を終えてから、このような家族の問題の相談を当方へ面談でお越しになる方が増えています。
年末は浮気問題が多かった事に比べ、やはり家族が集う正月という事は家族の日頃の不満が溢れ出るという事なのでしょうか。

ではこてつさんのご相談にお答えしていきたいと思います。
今の現状を持って、離婚をすると言うのであれば、まだ問題は簡単なのかもしれません。
しかし、ここを投げずに何とか出来ないかという事ですから、当然簡単ではありません。

こてつさんは冷静な方のようですから　現状に至る原因をきちんと分析されているように思えます。
特にご主人の人格の元にある分析は間違っていないと思います。
ただ、間違っていないからと言ってご主人にそれをぶつけた所で、およそ理解をされるとは思えません。
まったく、頭にない事は誰に説明されたって、理解は出来ません。

この相談の書きだしが、セックスの事でしたから、如何にも夫婦生活の相談のようですが、心も身体の一部ですので　心がご主人から離れているのに　セックスだけが出来るはずがありません。
だからここに罪悪感を持つ必要はありません。

そしてこのような相談をするのは逆に妻に拒まれるがどうしたらいいか？とご主人が相談されるならまだしも、こてつさんが困って相談される事ではないと思います。

では、どうしたら理解してもらえるか、です。

これは身も蓋もない言い方ですが　今の所無理！という事です。
心理学の用語でよく言われるのですが、過去と他人は変えられないが自分と未来は変えられる、です。
つまり、人に変わってもらいたいとか　人の価値観を変える事はまず無理だと思います。
やはり、何かを変えたいときは自分が頭を打つしか、変えようと努力はしないのです。

今のままではご主人は　妻を働かせて、その収入も手にして、家事もせずとても楽なのです。
楽な中からは努力は生まれません。

そうなるとそういうご主人に対して、何かを諦めるという消極的な方法しかないのです。
でも、それでも、いつまでもこういう生活は心身ともによくありません。

そういう事でこてつさんは、ストライキを起こさないと仕方がないという事になります。
これでご主人の人格がコロッと変わるとは思いません。
しかし少なくとも、こてつさんはこてつさんで、自分の生きて行く事を快適にするノウハウを編み出していかなければなりません。
こてつさんは家政婦ではないので、ご主人のシモベになる必要はありません。

結婚して10年、ご主人にすれば今回の事を　こてつさんの反撃を、裏切りのように言うかもしれません。
でも、いいのです
こんなはずじゃなかったと言うのはお互い様なのです。
こてつさんは結婚してこの方、何も幸せになれなかったとしたら、ここを一区切りにご主人に伝える事も必要です。
「ご主人の事もご主人の親御さんも家族ではあるけれど　私は家族の為だけに生きているのではない」と告知が必要です。
理解してもらえるかどうかは、解りません。
しかし一度は声にしないといけません。
ご主人は自分の家族の事ばかりを考えているけれど　本当は自分が作った家族の方を第一に考えるべきだと、伝えないといけません。
どうせ理解はしてくれないだろうとか、思う必要はありません。
こてつさんの要望を受け止めるか、どうかは別としてまず伝えるという事をしないと何も変わりません。　
その上で　それを受け止めらないとなると　損をするのはご主人なのですから　その先を考えるのはこてつさんの問題ではなく、ご主人の問題なのです。

さあ、そこでストライキと書きましたが　何をストライキをするかという事ですが　まずこてつさんの働いたお給料はこてつさんが手にすべきです。
今は　ご主人がそれをすべて手にして管理しているようですが　それを渡さないという事しなければなりません。
それは喧嘩を売るというような事では無く　こてつさんのご実家の付き合いもあります。
嫁に来たからと言って　嫁ぎ先にしか、恩がないという事ではありません。
こてつさんのご実家があってこそ、今のこてつさんがあるのですから　その付き合いはこてつさんが決めてすればいいのです。
その為にご主人は自分のご実家の事ばかりするなら、どうぞご勝手に…という事です。
でもこてつさんもご自身のお給料で　最低限の付き合いはさせてもらうわ、とご自身の給料はそういう所に使えばいいのです。
その為に、こういう宣言をご主人にする為に、お給料の振込み口座を変えておきましょう。
その中で　一部生活費に回す事は構いませんが　全面的に取り上げられてはこてつさんのご実家との付き合いもままなりませんので、とりあえず当然の費用として確保しておくことです。
その上で万一の為に自分の貯金もすべきです。

共働きで　そのお金もご主人に全部管理されるという事は　ご主人はかなり金銭的な事にシビアなのではないですか？
お金にケチな人は愛情にもけちになりがちです。妻を幸せに出来ない人に、夜になるとセックスを求められるという事は　強姦に等しい。
ご主人に、こういう事も抗議という言い方ではなく、身体も疲弊し、セックスは苦痛だと当たり前の話をするのは間違ってはいません。

ただこういうタイプと話し合いで最後まで解決が出来るかと言うと、怖がっていては出来ませんが
何も喧嘩腰でしなさいとは申しません。

こういうご主人と話し合いをしようとする前に　ご主人にはこういう希望があるが　これは提案であると。

この提案は飲むも飲まないもそれはご主人の自由で強要ではありません、と。
その上で　「飲んでも飲まなくても何も変わらないのでは　話し合いをする意味がありませんので
こてつさんの要望が聞き入れて貰えないなら　私にもご主人にただ奉仕するという訳にはいきませんので、私も自分の事を自分で考えて行きます。」という宣言をしてもいいのではないかと思います。

つまり喧嘩ではなく、交渉です。
こうなるとご主人も自分の要求が叶えられない場合は　損をするのはご主人ですから、自分で考えればいいのです。
その延長線にセックスという夫婦の和合があるのですから、それを考えるのはこてつさん側の問題ではないように思えます。

今回の大阪桜ノ宮高校の話ですが　暴力的な事は生徒にとって苦しかったと思います。
しかし、鈍感で情のない人間は　殴られる方の苦しみを解らないのです。
分からない人には、解るように、声を出さないと誰も気づきません。

ご主人のこてつさんにしている事、すべては心身ともへの暴力だと思います。
言葉で出して伝えるのが怖いのであれば、こてつさんのように聡明な方は手紙にしたためて下さい。

その前に　話し合いという事は、むしろ話し合う前の心の戦いがあるという事を知っておいてください。そのことをちょっと書いたコラムがありますので　それもお読み頂き、フェアーな話し合いという事を理解してください。
http://mbp-osaka.com/fu-fu-all-ok/column/18247/

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回答日時：2013年1月16日(水) 08:35 JST

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