そこまで思いつめることはありません。

公認心理士 / ｽｸｰﾙｶｳﾝｾﾗｰ / 研修講師 / ｺｰﾁ 増田 進明

　ご相談ありがとうございます。
　あなたにとっては、不安だからついつい考えてしまうのに、それを周囲の人から「考えすぎ」と言われてしまうのはつらいことですよね。
　そのように、「自分にとっては自然とそうしていること」なのに、それを周囲の人から否定されると、人はとても不安になります。
　そしてそれが何度も繰り返されると、「自分はなにかおかしいのではないか」といった気持ちにもなりがちですが、そこまで思いつめることはありません。

　「あなたはあなたのままで良い」
　「人はそのときそのときを、ベストを尽くして生きている。だから、今までと今の自分を責めることはない」
　
　あなたのようなタイプの人には、この考え方を常に心のどこかに持っていてほしいと思います。

　「気にしすぎ」がときには「気遣いができて良い」といった、プラスになっている場面だって、きっとあるわけなので、相手やそのときの場面に合わせて、「考え方のバランスをすこしずつ調整していけば良い」というくらいの気持ちで考えてみてください。

　文面から、あなたの考え方のバランスを調整しやすくなるために必要と感じるポイントを２つ提示します。
１）　そもそもあなたがいろいろと不安になってしまう、つまり気にしてしまう原因に、周囲の人から「怒られたくない」「嫌われたくない」という怖れの感情があるようですが、その気持ちについて、自分を見つめていく必要がありそうです。
　なぜ怒られたくないのか、嫌われたくないのか、もちろん誰だって怒られたり嫌われたりしたくないのですが、その怖れの感情の「強さ」は人それぞれで、もともとの気質的なものもあるでしょうし、もしかするとあなたの今までの人生背景が影響していたりするのかもしれません。
　怖れの感情がどこからきているのか、自己洞察をしていくことが必要と感じます。
　そしてだんだんと、「そこまで怖れる必要があるのかな」といった考え方を取り入れていくことができれば、すこし楽になってくるかもしれません。

２）　あなたはちょっと心がければ、「気にしなくなる」こともできるようですが、そうであればあとはバランスの問題です。
　物事の端と端をおさえている人は、バランスを取ることができます。　
　あなたは「気にする」ことと「気にしない」ことの、両方ができるわけなので、あとはバランスを取ることを意識すれば良いわけです。
　
　極端に気にしすぎたり、気にしなさ過ぎたりすると、周囲とうまくやれないことが多いようなので、ちょうど良いところはどこなのか考えて、すこしずつ実行していくと、だんだんと違ってくるかもしれません。

　１）２）について、文章で書くのは簡単なのですが、実際に取り組んでみるといろいろと大変で、心がくじけてしまうこともあると思います。
　取り組んでみたけどうまくいかず、ますます自己嫌悪してしまったという結果になることはできるだけ避けてほしいと思うので、ひとりで取り組まず、誰か信頼できる人と一緒に、励まし合いながら取り組むことをオススメします。

　長文読んでいただき、ありがとうございました。

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回答日時：2013年1月25日(金) 09:39 JST

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