もう一度　やり直しましょう

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

ご相談ありがとうございます。jlbljさんのお気持ちは手に取るように分かります。
■このまま夫の彼女への気持ちが落ち着くまで待っていればいいのか。
■それとも夫ではなく彼女に対して何かアプローチをすればいいのか。

この両方とも、間違っていると言えます。
では、何をすればいいか？と気持ちは焦ると思います。
これこそが　私が間違っていると言いたいのです。
まず、ご主人の浮気が発覚して、その時　どのような気持ちでご主人に立ち向かいましたか？
もちろんjlbljさんにとって、生まれて初めての体験で、とにかくご主人を取り戻したい一心だったのだと思います。
そして、とにかくこの問題を早く終わらせたいという気持ちが前に出過ぎて、ご主人が女性と別れるという言葉に
救いを求めてしまったと思われます。
これは　ご主人も同じです。
浮気がばれてしまって、とても焦ったと思います。
だから、できればその場から逃げ出したい思いで一杯だったと思います。
本当に女性と別れられるか、どうかはともかくとして、とにかく一秒でも早くその場を終わらせたかったというのも
ご主人の本音でしょう。
その時にjlbljさんとご主人の共通点、それは二人とも急いでいたという事なのです。
その後、ご主人は女性とそう簡単に別れられない自分に苦しまれたのでしょう。
そうなんです、ご主人本人もこうした不倫は簡単に別れられないという事を知らなかったのだと思います。

だから　不倫はそんなに簡単に終わらせられるものではない。
相手女性もすでに存在するご主人との関係を、簡単になかった事にするのは困難であろうと思います。
もしご主人のアプローチでこの恋が始まっていたとしたら、恐らくご主人は自分達夫婦の間に流れる空気を冷たいものと表現しているでしょうし、もっと言えば夫婦の未来こそないという事で　自分の夫としての寂しさなどを彼女に嘆いていると言えるのです。
そうなれば　彼女がjlbljさんのご主人と結婚を夢見たかどうかはわかりませんが、少なくともご主人をその冷たい奥様から守ってあげようと思ったはずなのです。
不倫相手の女性とは言え　女性は女性です。
女性の愛情は　相手を守ってやりたいと思うのも　愛情に含まれます。
つまり母性の一つです。
ご主人も女性を騙してやろうと言った事では無いでしょうけれど、「僕は妻ともラブラブで・・・でも君の事も好きだ」なんて事は言いません。
恐らく　自分の家庭の中での孤独感や　居場所がない、などと言って女性の同情を買うという事もしているはずです。
そうです、不倫が終わらせにくいというのは　ここなのです。
男性は自分の家庭は殺伐としたものだし自分達、夫婦は終わっているし、ともすれば離婚寸前だとさえ言っていることはよくあります。
そういう事から始まっていると、「妻に浮気がばれたから君と別れる」なんて理屈に合わないのです。
ここが妻の考える別れと夫が考えるとの違いです。
妻側は　「浮気がばれたから女性とは別れると告げなさい」とばれた瞬間に夫に詰め寄っても
夫側にすれば　「妻とは終わっていると言ってあるので　ばれたから女性と別れようとは言えない」と考えているのです。
でも　その場を抜け切るには　とりあえず女性と別れると言わないと、始末がつかないのです。
だから　妻には女性と別れると告げますが、中には妻の前で女性と別れる電話を掛けさせられたりします。

妻は　「夫と浮気相手との別れさせ方」なるものをインターネットやいろんな情報の中で、見聞きしていますから
その通りになぞるのですが　果たして　他人の情報が自分にぴったりかどうかはわからないまま、突っ走るので
上手くいかないのだと思います。
ここでも焦りすぎて前が見えなくなっていると言えるのです。
ネットの中の情報は所詮他人の体験論にしかすぎません。
ご主人の性格が　そのネットの人物と同じとは言えません。
まして　その相手女性の性格や、環境は？独身？家族と同居？一人住まいのマンション？
jlbljさんはその女性の事は何も知らないはずです。
知っているのはご主人がjlbljさんに告げた情報ですから事実かどうかわかりません。
ご主人は正直そうな方ですが、男性の中には　自分の浮気相手の事を　妻に疑われまいとして
「僕より年上のおばさんだ」という嘘を付いて妻を騙す人もいます。
だから　jlbljさんの知っているその女性の情報もご主人の口から出た物だったら、鵜呑みにするのはどうかな？

という事で　jlbljさんの取った方法は勇み足だと言えます。
もっと浮気相手の情報も必要です。
そして、本当に大事な事は　行き当たりバッタリが一番よくないという事です。
jlbljさんは　浮気はしたことがないので（当然ですが）不倫の知識をもっと持つ必要があります。
相手の事も何も読めないまま、jlbljさんの思いを伝えたい気持ちは分かりますが　それは単なる懇願になります。
願えば、解ってくれるというのはjlbljさん側の理屈であり　ご主人にも事情があります。
浮気相手との不倫は決して褒められたことで、無い事は解っていても、始まってしまたものを終わらせるには
ご主人なりの事情も加味しないといけないのです。
これはご主人を許してあげろという事ではありません。
ご主人の本音くらいは読めないと、お願いして聞き入れてもらえるというのは　少し甘い。

一番の間違いは、ご主人の浮気を見つけて、その後のご主人との話し合いです。
これは　私のコラムで「夫婦は話し合ってはいけません」というタイトルで書いていますが、jlbljさんの場合、少し
パターンは違いますが　やはりこの最初の一歩が間違えば　後々の事に大きな影響があります。
ご主人は　浮気がばれたからと言って　逆切れをしたりする荒っぽいタイプではなさそうですが、最初が肝心であることには違いがありません。
何が間違いかと言うと　ご主人と女性の別れのハンドルをご主人に預けてしまった事です。
こうなると、ドライバー任せになるため　その後の動きは口出しできなくなりますし、もっと言えば
隠されてしまうのです。
もしかしたらご主人は女性と本気で別れようとしたかも、しれませんが　それが上手く行かなかったといっても
一旦ご主人に運転を任せたので　jlbljさんはご主人を信用するしかなくなります。
そうなるとその後にご主人の行動を疑っても、「夫を信用しない妻が悪い」という理屈で　跳ね返されてしまいます。
これが私の言う　最初の一歩から間違っているという所以です.

ふざけた言い方になるかもしれませんが　犯罪事件と一緒だとお考えください
初動調査が間違えば　その事件は迷宮入りしてしまう事もあります
犯人を捕まえようとすれば、犯人の姿をきちんと確保し、逃げられないように包囲網を張ってこそ
その後の取り調べも出来るのです。
最初が間違えれば　犯人を逃してしまうので　逃げられた中で事件解決何てあり得ません。
少し、おどろおどろした話になりますが　何でも最初の一歩が大切だという事をお分かりいただけたでしょうか？

幾ら　ご主人がjlbljさんの身体を心配しても　それは本来のご主人の優しさであって　浮気を終わらせる力があるかないか、は別問題です。

女性の存在があったままでは　jlbljさん夫婦がやり直せるはずがありません。
まずは女性ときちんと別れてもらわなければ　jlbljさんの不安は永遠に続くでしょう。
しかし　この作業は浮気をしたこともないjlbljさんには　無理です。
行き当たりバッタリで　感情に任せたままで　上手く行くはずがないので、できれば
最初から当方に相談をしてもらいたかった。
　「浮気が分かった時に苦しくて何か動かないと、仕方がなかった」という思いがあるでしょうけれど
「仕方がない」ということこそ、方法も持っていないという現れです。
つまり、この「仕方がなかった」という事自体が　行き当たりバッタリという事なのです。
何でもこじれてから　繕いをするより　最初から作戦を練ってすることに勝る事はありません。
宣伝チックに聞こえたらごめんなさい。
浮気問題の終わらせ方は　それなりのプロ→私？と一緒に考えていかないといけません。
この相談をお読みの他の方へも申し上げます。
例えば　住宅建築を思い浮かべて下さい。
既に建っている住宅を修繕して、部分部分を作ろう改築よりも　最初から設計図を基に建築する方が
ずっと工期は短くて済みますし　基礎から建てますので　丈夫なものが建ちますし何よりもシンプルです。
修繕という段階で、繕いという言葉が含まれているので　新築より　強さは期待できません。

そういう事で　もう一度修繕する気持ちがあるなら　こんどこそ計画を練ってやりましょう。
その為には　浮気未体験のjlbljさんは　その設計図は持ち合わせていないでしょう。
もう少し　入念に夫婦やり直し計画を　私と一緒にその設計図を描きませんか？
これはjlbljさんの家庭の問題ですので　もっとパーソナルな事情もおききしないと
一般論では解決しません。
できれば非公開相談に切り替えて下されば幸いです。

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回答日時：2013年5月12日(日) 09:47 JST

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