相談&回答 |
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回答プロ: 勝 桂子
ご相談者:40代/女性
主人や周りの友人はみな両親が健在のため、相談するには憚られる内容で、親類とも疎遠なため、相談できる方がおらず、先生にご相談させていただきました。
どうぞ宜しくお願い致します。
私は40代の既婚者、配偶者と二人暮らしで、首都圏に住んでおります。
子供の時に父を、数年前に母を亡くしました。
私は2人姉妹の姉のほうで、妹(40代)と共有で実家の土地(現在更地)を相続しました。
妹は欧州人と結婚し、配偶者の国で暮らしておりますが、母親が亡くなって葬儀を済ませてから一度も日本には帰国せず、様々な日本での相続関係の手続き、両親の墓の管理、初雑事はすべて私が行っています。二人の話し合いでそう決めました。
実家の土地は、私の住まいから電車で2時間ほどの田舎にあります。母の死後、私達二人の共有名義にし、売りに出してはいます(不動産屋、親戚、ご近所等…)がなかなか売れません。現在、年に約13万円の固定資産税を払っています。
これまでの会計は私が帳簿をつけて管理し、妹と共有し、内容に関しても了承を得ています。両親が残してくれた遺産は、土地以外は法定相続通りに2分の1ずつに分けてほとんど相続を済ませました。(相続税が発生する程の遺産ではありません。)
固定資産税、その土地の管理費(除草など)、両親の墓(この先、私達が入る予定はない)の管理代等(主に菩提寺に支払う)、現在平均年間20万円の経費が必要です。今後も土地を売る努力はもちろん続けてしていきますが、売れないことも考えてこの先10年の経費分として、現在二人の共有口座(相続した預金の一部で、二人の相続関係以外には使用しない口座にしてあり、名義は私)に200万円預金してあります。なお、万が一私が急死した場合を考えて、この預貯金は妹に相続させることを遺言状に明記してあります。それも妹に伝えてあります。主人も了承済です。
この200万円という金額は、両親死後の諸管理用の預貯金額として、世間一般にみて(常識的に)、妥当でしょうか。
ご助言のほど、どうぞ宜しくお願い致します。
40代/女性 | 日付:2013年10月 7日(月) 08:53 JST | 閲覧件数: 2,021
お問い合わせありがとうございます。
お一人での管理とご売却努力は大変なことですね。
固定資産税、管理費の10年分であれば、おっしゃるように200万円で妥当でしょう。
ただ、お母様のご法要については含まれているのでしょうか。
数年前に逝去されたとのことで、三回忌はお済みかと推察いたしますが、ここ10年内に七回忌、十三回忌法要をなさるのであれば、別途お布施をお包みすることになろうかと思います。
お布施の額は地域差があり、これまでの菩提寺とのご縁にもよりますので明示はできませんが、年間管理費とは別にご用意されるのがよろしいかと思います。
また墓地に関して、どなたも継がれる予定がないのでしたら、いま埋葬されているご遺骨すべてがお弔いあげ(33年、50年など地域の慣習や宗派により異なります。ご高齢で亡くなり縁者も少ないかたは、13年などでお約束されることも。)となったあとはどうするのか、菩提寺とお話しされる必要があろうかと思います。
通常は、継がれるかたなき場合、何回忌を過ぎたら永代供養墓に合祀していただき、いまある墓地は更地に返していくこととなります。
その際、御霊をいったん抜いて、合祀墓に再度御霊を入れていただくための読経のお布施と、墓地の撤去費用(地域にもよりますが、おおむね1坪10万円前後が相場といわれます)がかかります。
何回忌までおこなってから合祀していただくのか、その間の回忌法要から撤去費用までをまとめて前納するとしたらどのくらいになるのか、菩提寺とご相談しておかれるとよいでしょう。
現在、別だてのお口座で管理されているので問題はないと思われますが、最終的に墓地を更地にかえす費用が現在の200万円でまかないきれない場合は、「墓地管理費」としてこれに該当する金額を信託しておくこともできます(相談者さまお元気なうちはご自身への信託、万が一なくなられたときは菩提寺が受託者兼受益者となって、責任をもって墓地の世話をする、など)。
信託については、公証役場でご相談できますが、公証人があまり詳しくない場合もあります。
遠藤英嗣著『新しい家族信託』という本に、死後事務委任を菩提寺へ託す場合の信託公正証書などの事例があります。この本を探され、似た事例のページをコピーして公証役場へ行かれると、通じやすいかもしれません。
首都圏ということですが、都内にいらっしゃれるようでしたら、著者の遠藤先生が蒲田公証役場の公証人ですので、一度電話予約の上で足を運ばれてはいかがでしょうか。
公証役場での相談は無料です。
その際、すでに作成されたご遺言も持参なさると、抵触しない内容でご提案いただけると思います。
回答日時:2013年10月 7日(月) 12:07 JST
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勝 桂子先生
早速のご回答、本当にありがとうございます。
現在私は40代ですが、短命の家系で、なおかつ私自身が子供時分に院内感染でカリエスに罹患しその後遺症が年齢を重ねるごとに苦しさを増しているため、あまり長い余命ではないような気持ちでおりますが、残された命の中で、出来ることを毎日少しずつでもと過ごしております。
その中で、買い手のつかない実家の土地の固定資産税の問題は親族の中でも大きく、負担となっておりますが、売れた時には現在の努力も報われるのですから、売れるまで努力を続けて参りたいと思います。
私も法要代等の為分も含めて10年でおよそ200万円では少ないように思われます。足りなくなった場合は、二人で出し合うことになると思いますが、妹は常々日本で使うお金は出来る限りだしたくないと話しておりますため、墓に関しては、先生のアドバイスのように、菩提寺にご相談してよりよい方法を見つけ出したいと思います。
ありがとうございました。
| 40代/女性 | コメント投稿日:2013-10-10 |