「許す」ブームに乗らなくていい。悪いことは、許されない。

トラウマ(心の傷)とPTSDの専門家 百世 安里

こんにちは。いじめと心の傷の専門家、百世です。
ご相談ありがとうございます。
そして、たいへん遅くなりましたこと、本当に申し訳ございません。
もう解決しているかもしれませんが、
他の方の参考になると思いますので、お答えさせていただきますね。

あなたが相手を許せない気持ちは、当然のことです。

だいたい近年の「許す」ブームって、

「加害者と傍観者が、自分たちの罪逃れ」のために広げているんじゃないかしら。

だって、いじめって理不尽だし犯罪です。
それに自分が加担した・・自分は悪者だ！とは思いたくないですよね。

だから、「許さない被害者が悪い」的な詭弁を広めているんです。
そんな都合のいいブームなんか、無視していいですよ。

人殺しやレイプをして、
「許せばいいじゃん」と加害者が言ったら、どうでしょう？

つまり、なにも反省していないし、またやるぞ！ということですから。
とんでもないです！許してはなりません。

あなたの仕返ししたい気持ち、わかります。
私もどれだけそんな思いを抱えたかしれません。
ヒドイこと、悪いことをしていながら、
何の罰も受けずに過ごしているなんて納得できませんよ。
ほんとバチが当たって当然です。


それよりも、まずお伝えしたいのは、
こういう怒りが湧き上がってきたということは・・・
＝あなたは今「安全・安心な環境」にあること、
＝あなたに「力が戻ってきた」こと
を意味しているということ！！

ご説明しますね。
PTSDは対象となる出来事が起きてから1ヶ月以上経たないと、
PTSDとして診断されません。

それは、なぜかというと

危機的な出来事が起きている最中は、
自分を守るのに精一杯ですよね。

危険が去り、安心な環境になって初めて、
それまで自分を守っていた緊急体制がとけて、

内側の感情・・・怒りや悲しみや理不尽さや悔しさ、
そういったものがパーッと出てくるんですね。


私の尊敬する精神科医・斎藤学先生は
「怒りは恐怖のフタがとれた後に出てくる」と表現されています。

ですから、PTSDは
安心・安全な環境になってから
　　　　　↓
緊急対処で手一杯だった状況が解かれ、
　　　　　↓
心の奥の本来の感情が吹き出して
　　　　　↓
体にいろいろな症状を起こすことです。

人によって、耳鳴りがしたり、手がふるえたり、
何度もフラッシュバックしたり、
嫌な記憶がよみがえって、苦しい思いがします。

でもね。

もしあなたがまだ安全でなければ、
こういったPTSD症状は起きないんです。

そう考えれば、
「いま自分は力を回復してきているんだ」、
「やっと本来の感情が出てきたんだ」と受け止めてみませんか。

「いつまでも思い出すなんて、
自分の性格がしつこいのかな」なんて考えてはダメですよ。
全然違います。これは性格ではありません。

本能が、
「今後同じような危険にあわないよう、あなたを守る」働きなんです。

ですから、どうぞ感謝してあげてくださいね。


最後に、仕返しについてですが、
そんな奴らのために、素晴らしいあなたの貴重な時間を
1分たりとも使うなんて、もったいない！

あなたの未来に、完全に必要ない人間たちですから。

一番のリベンジは、
あなたがどんどん幸せになること。

加害者たちなんて、この動画にあるように、
加害中毒で、社会不適合・DV・虐待・犯罪者にまっしぐら。

あなたは、まばゆいほどに幸せになってください。

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回答日時：2019年7月11日(木) 23:56 JSTお礼のコメントを書く

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