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回答プロ:公認心理士 / スクールカウンセラー / 研修講師 / コーチ 増田 進明
ご相談者:10代/女性
私は現在高校2年生で、通信制高校に籍をおいています。
小学5年生くらいから中学を卒業するまで不登校で、たまにしか学校に行っていませんでした。
週三日通えればいいほうで、中2の時なんかは学校どころか、外にもでない生活を送っていたりしました。
不登校だった5年間は地獄のようで、家族や学校の先生に無理やり学校に連れていかれ、その度に私は泣き喚いて、手足をばたばたさせて必死に抵抗していました。
中学に入ると、担任の先生の方針なのか、そのような事はなくなったのですが、その担任とまったく折が合わず、毎日先生への嫌悪感でいっぱいでした。
何より辛かったのが自己嫌悪で、どうして私は学校に行けないんだろう、無理やり体を動かせば登校できるのに、そうしない私は怠け者で、社会不適合者で、気持ち悪い人間だと自分を責め続けていました。
母から、学校にも行かないで将来どうするの。なんて言われると、その言葉を重く受け止めて、学校に行かないとちゃんとした人になれないんだ。行かなきゃ。でも行けない。じゃあ私は幸せになれない…という思考回路に陥って、心がぼろぼろになっていました。
高校2年生になった今、私は学校を休学し、うつ病になり、なんの生産性もない日々を送っています。
生きることがとても難しいことに感じて、進学とか就職とかバイトとか、また高校に通い始めるとか、そういうことが自分には到底できない気がして、耐え難い不安に襲われています。
なりたい職業があるのですが、その職業に就くためには難関大学へ行くことが必須条件で、私の今の学力では到底不可能です。
自分は怠け者のクズなので、憧れの職業には付けない気がします。
話がだいぶそれてしまいましたが、不登校だった過去が、今も重くのしかかり、自尊心を粉々にしていることに悩んでいます。
何かアドバイスをくださると嬉しいです。
10代/女性 | 日付:2018年12月30日(日) 01:25 JST | 閲覧件数: 1,060
公認心理士 / スクールカウンセラー / 研修講師 / コーチ 増田 進明
カウンセリングで「話を聞いて共感してほしいというより、なにか具体的なアドバイスがほしい」と希望される方には、以下の2つの考え方を紹介するときがあります。
ひとつは過去のトラウマ体験などに焦点をあてて、癒しや肯定的な解釈を得ることで未来をより良くしていこうという考え方と、
もうひとつは過去はともかく、現在に焦点をあてて、これからどんな自分になりたいかを考えてやれることからすこしずつ取り組んでいくことで未来をより良くしていこうという考え方です。
前者は一般的にじっくり時間をかけられる場合に向いていますが、トラウマ体験がなかなか解消されなかったり、肯定的な解釈がどうしてもできなかったりするとより長引く場合があります。
後者は過去のトラウマ体験などを掘り起こして思い出し、さらに傷つくといったリスクが少なく、早期にある程度まで改善することがあります。
どちらが正しいといったものではなく、そのときの状況によってバランスよく使いわけていくものなのですが、文面から、今のあなたは前者の考え方に比重が置かれている印象がしました。
一般論としてはたしかに過去・現在・未来と時間が続いている以上、過去の経験は現在や未来の自分に少なからず影響を与えるものだという考え方があるわけですが、その過去の経験の程度にもよりますが、人生トータルで見ると、過去のつらい体験の清算のようなことをしなければより良い未来が得られないわけでは必ずしもないということを、今後の考え方のひとつに加えてみていただければと思います。
そしてむしろ過去の記憶にあえて同調せず、とりあえず横に置いておいて、むしろ現在と未来に目を向けて、より望ましい自分に向かってすこしずつやれることをやっていく方が良い結果を得られる場合も多いのです。
そのためカウンセラーは意図的にどちらの考え方に比重を置くか、使いわけるときがあります。反芻思考(はんすうしこう)といって、過去のつらい体験を何度も思い返して傷つく、ということを繰り返すと、うつ症状を引き起こしやすいということがわかっていますので、あなたの場合は後者の考え方が今後大切になってくると考えます。
また、あなたの心の成長はここでストップではありません。すでにあなたは今の自分のことを客観的に観察するといった思慮深さが備わっていると感じられますので、現在所属している学校のカウンセラーなどと一緒に考えていくにはとてもよいタイミングであると考えます。
先ほど「過去の記憶にあえて同調せず、とりあえず横に置いておく」と書きましたが、書くのは簡単でも意識的にそれをするのは難しかったりします。私のこの文章を見せてもかまいませんので、カウンセラーさんと一緒に考えていくことをおすすめします。何回かカウンセリングを受けていくうちに、心の底力のようなものが蓄えられてきて、楽になってくると思いますので、定期的に継続して相談してみてください。
長文読んでいただきありがとうございました。
回答日時:2019年1月11日(金) 13:25 JSTお礼のコメントを書く
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