家の外に相談できる大人がいることが大切です。

公認心理士 / ｽｸｰﾙｶｳﾝｾﾗｰ / 研修講師 / ｺｰﾁ 増田 進明

　相談依頼の通知がなにかの具合で私に届かず、このような返信のタイミングになってしまいましたが、今現在はどのような状況でしょうか？
　新年度からは登校して家の外に居場所があるのかもしれませんが、今も居場所がない状態が続いているとしたらとても心配に思います。
　中学生は精神的には親離れをしていくものの、経済的には依存しなければならず自立ができないため、家庭の悩みを抱えやすいものです。そのため家族以外の人（同世代だけでなく、大人世代の人も）とのかかわりが大切な時期で、かかわりの中でなにかヒントを得たり、気持ちの整理ができたりして安定していくものなので、まずは家以外に適切な居場所を確保したり、話し相手・相談相手を見つけてほしいと思います。
　今の登校状況にもよりますが、新年度の担任の先生、保健室の先生、スクールカウンセラーやフリースクールの大人世代の人とのかかわりがかなりポイントになってくると思います。家族以外の大人と接するときは不安や緊張があったりもしますが、一度慣れてしまうとその後は様々なストレスを減らせますので、家の外に適切な居場所と相談相手を確保することを第一に考えてみてください。
　私は医師ではないのでうつ病かどうか明確なお答えはできませんが、文面から抑うつの症状のようなものが感じられるところがありますので、医療機関につながることも大切だと思います。小児科でかまいませんので、頭痛や腹痛でお医者さんにかかるのと同じ要領で受診をし、症状を伝えてみてください。

　また、これは一般論ですが、５歳のころの親が子に与える影響力を１００とすると、１０歳でだいたい５０程度、１８歳でほぼゼロになっていくことがわかっています。つまり１８歳くらいになると「親がなんと言おうが、自分は自分」といった考えが持てるようになり、あまり影響されなくなってきます。
　実感がないかもしれませんが、今のあなたはすこしずつではありますが着実に成長しており、自分という軸をしっかりと持てるようになってきているので、まずはそれに気付くところから始めてみてほしいと思います。
　もし「親から精神的に自立し、影響されなくなってきている自分」に気付くことができれば、親の心ない発言になるべく心が巻き込まれず、相手のマイナス感情から距離を置いて受け流し、「自分は自分」と心を強く保つことがしやすくなってきます。
　
　繰り返しになりますが、今のあなたには家の外にだれか相談できる大人がいることがとても重要だと思います。くれぐれもひとりで抱え込まないようにしてください。
　長文読んでいただきありがとうございました。

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回答日時：2019年5月 8日(水) 14:46 JSTお礼のコメントを書く

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